くどくぞう/功徳蔵
功徳を収め、たくわえたもの。『無量寿経』下に「功徳蔵を具足して、妙智、等倫なし」(聖典一・二五二/浄全一・二〇)とあり、曇鸞の『讃阿弥陀仏偈』には「無漏の依果難思議なり。この故に功徳蔵を稽首したてまつる」(浄全一・二一六下/正蔵四七・四二三下)とあるように、阿弥陀仏自体を意味するものとして用いられている。その他、親鸞は『高僧和讃』において、阿弥陀仏の名号を示して功徳蔵といい、また『教行信証』においては、第十八願の念仏を福智蔵、第十九願の定散諸行を福徳蔵とするのに対して、第二十願の念仏を功徳蔵と名付けている。
【執筆者:加藤芳樹】