別時念仏八誓
提供: 新纂浄土宗大辞典
べつじねんぶつはっせい/別時念仏八誓
忍澂が説いた別時念仏についての八つの誓い。別時念仏三昧八誓ともいう。八つの誓いとは①西方浄土を恭敬して寸時も忘れざれ②堅く不語を持して息に随って念仏せん③期限を剋定して須臾も睡らじ④刹那も世の五欲を念ずることを得ざれ⑤万徳の洪名慎んで訛略せざれ⑥願行を具足して一心に念仏せん⑦見仏の想に住して念念相続せん⑧所見の境界善ならばつつみかくし悪ならば懺せん。この八誓は忍澂の弟子澂運が『別時念仏三昧法諺註』開版のとき、末尾に附して世に伝えたものである。
【所収】伝道交話会編『口称と見仏』(伝道交話会、一九二一)、藤堂俊章編『念仏三昧の世界—忍澂上人著別時念仏三昧法諺註—』(大本山善導寺、一九九七)
【執筆者:石田一裕】