ぶっけ/仏家
1仏の住むところ。浄土。『観経』に念仏するものは「諸仏の家に生ずべし」(聖典一・三一四/浄全一・五一)とあるが、ここでは特に阿弥陀仏の極楽浄土を意味する。2仏教、あるいは仏教教団。法然の『無量寿経釈』に「およそ仏道に嫌われ仏家にすてらる者、勝計すべからず」(昭法全七六~七)とあるのはこの意。3仏の教えを信じる人々。仏教者。仏教徒。僧。『四十八巻伝』一三の「上総宰相僧正行舜、大弐僧正公胤以下の人々、…この人々はみな、仏家の鸞鳳、僧中の龍象なりき」(聖典六・一三六)の文ではこの意で用いられる。
【執筆者:市川定敬】