仏前奏楽
提供: 新纂浄土宗大辞典
ぶつぜんそうがく/仏前奏楽
仏前での雅楽演奏形式。管絃は「三管両絃三鼓」の楽器構成で演奏する。管絃では、篳篥が主旋律を奏し、竜笛が同じ旋律を少し装飾的に奏し、笙が和音を付ける。打楽器はリズムを奏し、絃楽器もリズム楽器として演奏している。ただし、仏前奏楽では「三管三鼓」で演奏して、絃楽器は用いない。法会では、庭儀式で練別行列しながら演奏することを道楽といい、入堂・献供・退堂のときに演奏し、これを「法会雅楽」ともいう。献供のときは、伽陀の同音とはまったく別な曲を奏する(附楽)ことが多く、伽陀はじめ「礼讃」と「月影」を伴奏する付物を奏することもある。大会では大殿前の庭儀台で舞楽を奉納し、四箇法要では法要中に舞楽を演じることもある。
【参照項目】➡雅楽
【執筆者:西城宗隆】