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観経疏見聞集

提供: 新纂浄土宗大辞典

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かんぎょうしょけんもんしゅう/観経疏見聞集

巻数不明。道教撰。善導観経疏』の註釈書。金沢文庫に、湛睿書写本(玄義分二巻・定善義二巻)および十蔵書写本(定善義一巻・散善義二巻)が現存し、このうち十蔵本の定善義一巻は湛睿本の定善義巻下と一致、序分義の釈は両本ともに欠落している。本書の中に道教撰『諸行本願義』への譲釈が見られることから、著者は道教であろうと推測されている。道教長西門弟であり、法然門流の人師であるが、法然流の一向専修の思想への批判が見られ、諸行本願義善導理解を窺う資料として重要である。


【参考】坪井俊映「金沢文庫蔵 観経疏見聞集について」(印仏研究一〇—二、一九六二)


【参照項目】➡道教


【執筆者:吉田淳雄】