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四十八願釈

提供: 新纂浄土宗大辞典

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しじゅうはちがんしゃく/四十八願釈

一巻。詳しくは『無量寿経四十八願釈』『阿弥陀如来四十八願釈』という。静照撰。正暦元年(九九〇)成立。『無量寿経』に説示される四十八願の注釈書。本書は、静照自身の凡夫観に基づき第十七から二十願に注目し、阿弥陀仏弘誓ぐぜいこそが凡夫浄土願生者に応えてくれる唯一の本願であるとしている。


【所収】続浄四


【参考】佐藤哲英『叡山浄土教の研究』研究編(百華苑、一九七九)、奈良弘元『初期叡山浄土教の研究』(春秋社、二〇〇二)


【執筆者:和田典善】


五巻。伝聖覚撰。阿弥陀仏四十八願文を註釈したもので、第一願・第二願を序分、第三願以下第四十七願までを正宗分、第四十八願流通分とする。本書については真撰・偽撰の両説があり、また「鎮西流から生まれた仮託書ではないか」との見解もある。しかし聖聡は『大経直談要註記』(浄全一三)をはじめ、多くの自著に、本書を聖覚撰述として引用している。元禄三年(一六九〇)版本が大正大学に所蔵される。


【参考】大橋俊雄「金沢文庫蔵『四十八願釈』に就いて」(『大正大学学報』三八、一九五二)、武覚超「澄憲・聖覚の浄土教」(佐藤哲英編『叡山浄土教の研究』百華苑、一九七九)、上野麻美「聖聡の談義における聖覚『四十八願釈』享受—『大経直談要註記』を中心に」(『国語国文』七〇—九、二〇〇一)、龍口恭子「伝聖覚『四十八願釈』の伝本及び思想」(『宗学院論集』七七、二〇〇五)


【執筆者:米澤実江子】


九巻。澄憲撰。近年まで、『長西録』等に記載はあるものの散逸したとされており、道光無量寿経鈔』(浄全一四)、同『往生拾因私記』(浄全一五)他に引用された逸文よりその内容を知るのみであった。しかし、平成七年(一九九五)の金沢文庫所蔵『四十八願釈』(六部五種)の調査の結果、その内の一つが澄憲撰述であることがわかった。そこには、三〇・三一・三四・三五・四一・四二・四三・四五・四六の九願が残存しており、各願の解釈は願名、願文、諸師釈、私釈からなっている。諸師釈では主に憬興新羅浄土教者を引くという特徴がみられる。


【所収】納富常天「四十八願釈—澄憲撰を中心として—」(同『金沢文庫資料の研究—稀覯資料編—』法蔵館、一九九五)


【資料】道光『無量寿経鈔』(浄全一四)、同『往生拾因私記』(浄全一五)


【参考】大橋俊雄「金沢文庫所蔵〈四十八願釈〉に就いて」(『大正大学学報』三八、一九五二)、武覚超「澄憲・聖覚の浄土教」(佐藤哲英編『叡山浄土教の研究』百華苑、一九七九)


【執筆者:米澤実江子】