龍泉寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
りゅうせんじ/龍泉寺
東京都港区南青山。信康山常法院(穏泰山広沢院との説もある)。東京教区№一二三。徳川家康の長男、松平信康の位牌所。山の手六阿弥陀六番札所。赤坂一ツ木に寛永元年(一六二四)起立。開山は源誉随流。天正七年(一五七九)に自害した信康(常法院)の菩提のために、弟の尾州前大納言義直が建立し、信康の位牌を安置した。一説には、当初は三河にあり、滝泉寺と称したという。明治一九年(一八八六)一二月二日の火災により、翌二〇年に現在地に移転した。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』下(『増上寺史料集』七)、『蓮門精舎旧詞』一九、『〈文政〉江戸府内寺社書上』(『江戸浄土宗寺院寺誌史料集成』)、『御府内備考続編』五三(『御府内寺社備考』三、名著出版、一九八六)
【執筆者:原口弘之】