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道誾

提供: 新纂浄土宗大辞典

どうぎん/道誾

七世紀末頃、生没年不明。善導とほぼ同時代の中国僧。真福寺本『戒珠往生浄土伝』上および金沢文庫本『漢家類聚往生伝』に伝記が収録されており、もとは西明寺に住し、後に道綽滅後の玄中寺に入ったと伝える。著書に『観経疏』二巻がある。同書は散逸していたが、近年逸文を収集し、一部復元が試みられている。『観経疏』の特徴として、敦煌文献『無量寿観経纉述』からの引用や、智儼『孔目章』と近似した仏土論の提示などが挙げられる。


【参考】恵谷隆戒『浄土教の新研究』(山喜房仏書林、一九七六)、柴田泰山『善導教学の研究』(同、二〇〇六)


【執筆者:柴田泰山】