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通依報・別依報

提供: 新纂浄土宗大辞典

つうえほう・べつえほう/通依報・別依報

観経』に説かれる十六観定善十三観における前七観を依報、後六観を正報とし、さらに前七観の依報のうち、①日想観水想観地想観宝樹観宝池観宝楼観は総じて仏・菩薩に通ずるから「通依報」といい、⑦華座観のみ別して弥陀一仏に限るから「別依報」という。聖冏は『頌義』(浄全一二・一九〇上~一上)に通依報・別依報の典拠として、善導観経疏』玄義分の「この依報の中に就いて、すなわち通有り、別有り。別と言うは、華座の一観は、これその別依なり。ただ弥陀仏に属す。余の上の六観は、これその通依なり。すなわち法界凡聖に属す。ただ得生の者をして、ともに同じく受用せしむ。故に通と言う」(聖典二・一六四/浄全二・三上)の文を挙げている。


【参照項目】➡通正報・別正報


【執筆者:工藤量導】