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浄土晨鐘

提供: 新纂浄土宗大辞典

じょうどしんしょう/浄土晨鐘

一〇巻。周克復著。順治一六年(一六五九)成立。著者の周克復は清朝初期の居士仏教の第一人者として知られる。『龍舒浄土文』『蓮宗宝鑑』などから要文を収録して一書としたもの。原始・啓信・勧修・念仏法門・功行法門・策進・飭終・正弁・了俗・持験という一〇巻からなる。第一巻で朝晩の勤行に使う経論を示しており、善導の「臨睡入観文」も見られる。続いて『悲華経』等の浄土経典などに説く阿弥陀仏とその極楽浄土の由来を述べ、「啓信」では信ずべき対象として一六項目を示し、「勧修」では念仏往生を勧めている。最後の「持験」では廬山慧遠をはじめとする往生者の実例を示し、極楽往生が確かなことを説いている。


【所収】続蔵六二


【執筆者:肖越】