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書院式

提供: 新纂浄土宗大辞典

しょいんしき/書院式

晋山式の際、書院で行う式。堂内式に引き続いて書院にて、新命が組内(部内・門中寺院と初めて公式の座を共にする儀式。茶昆布式書院式の一部である。地域の風習・慣例等により作法に差異があるが、『法要集』によれば、組内寺院書院の両側に着座し、新命大五条を被着し、檀信徒総代とともに下座に着いて黙礼する。組内の首座は、新命に上座に着くことをすすめ、新命は、左右に黙礼し上座に進み、檀信徒総代は組内寺院の下座に着く。この後、茶昆布式を行う。首座は、賀辞を述べ、一同茶を飲む。飲み終われば、新命檀信徒総代は再び下座に着き、黙礼して退席する。


【資料】『浄土宗法式精要』、『浄土宗法要儀式大観』


【参考】『図説浄土宗の法式第三巻 法要篇Ⅱ』(斎々坊、一九九二)


【参照項目】➡晋山式茶昆布式


【執筆者:伊藤正芳】


五重相伝の際、書院で行う式。開白かいびゃく法要の前に書院で行う儀式。地域によって足揃あしぞろえ式・願日道場・入行式等ともいう。この式の開催時期は地域によって異なり、開白法要の直前や前日等様々である。儀式内容は、受者心得等の伝達事項と威儀作法の説明・練習を行う。また地域によっては開白に先駆けて釈尊法然の講説を行ったり、道場清規捧読・説明や血誓を行う地域もある。暗夜道場書院で行う式は「座敷式・血誓式」と称している。


【参考】『図説五重相伝・授戒会』(斎々坊、一九九五)


【執筆者:伊藤正芳】