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威儀

提供: 新纂浄土宗大辞典

いぎ/威儀

大師五条小五条に付ける細い帯状の物。大師五条には大小二つの威儀がある。おお威儀袈裟の背後から左肩に掛けて前で結ぶ。この大威儀袈裟に縫い付ける部分に淡路(関東仕立て)または菖蒲(関西仕立て)という飾り紐を付けている。威儀袈裟の両端を結ぶために付けられていて、左腕のあたりで結ぶ。小五条はこの威儀が細いことから、威儀ぼそとも称している。【図版】巻末付録


【参照項目】➡五条袈裟小五条


【執筆者:西城宗隆】

威厳ある姿・形・動作などのこと。『法要集』には、「威儀とは、威厳ある儀容のことで、所作進退すべて法に適い、端正に行儀を執行することである」とある。『仏像幖幟義図説』坤の威儀細の項には、左右の帯を「威儀」と称し、「僧の威儀は著衣に依りておごそかなり。その衣は帯あるを以て、掛くれば即ち威儀具足す。帯なければ則ちいかんともし難し。故にその功に従って号す。或いはその衣は四威儀に著す。日夜須臾も離衣すべからず。因って以て名づけたるべし」(仏全七三・一一一下)と記されている。僧の威儀四威儀に被着する服相の端厳により、袈裟被着のよしあしが威儀を左右することを説いている。威儀には、威儀法威儀作法)、法服法ほうぶくほう(服相の端厳)、執持法しゅうじほう執持法の適正)の三種がある。


【参照項目】➡威儀法法服法執持法


【執筆者:西城宗隆】