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常楽寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

じょうらくじ/常楽寺

岐阜県大垣市船町。照徳山雲光院。岐阜教区№二九。元和三年(一六一七)戸田氏鉄うじかねが近江国膳所ぜぜ藩から摂津国尼崎藩に国替えされた際に、尼崎の地に菩提寺として建立されたのがはじまりである。寛永一二年(一六三五)美濃国大垣藩初代藩主に命ぜられた戸田氏鉄は、開山である乗誉春把を本尊とともに同行させ、大垣八幡神社の境内にあった寒松寺に仮寺務所を置く。のちに現在の大垣市宮町に伽藍を造営した。さらに二代藩主氏信が大垣城の裏鬼門けとして現在の大垣市船町に本寺を移転。この間一時の中絶があったようだが延宝五年(一六七七)に単誉流源が中興した。また享保年間(一七一六—一七三六)に四代藩主氏定が初代より代々尊崇していた空海作と伝えられる毘沙門天尊像を奉安する。


【資料】『蓮門精舎旧詞』二七(続浄一九)、浄土宗岐阜教区編『教区誌 浄土宗岐阜教区』(浄土宗岐阜教区、一九八〇)


【執筆者:伊藤瑛梨】