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安心の一心

提供: 新纂浄土宗大辞典

あんじんのいっしん/安心の一心

安心を開けば三心となり、まとめれば一心に帰するということ。良忠の『東宗要』四に「此の如く所求・所帰・去行、之を思い定めて雑乱無きを安心の一心と名づく」(浄全一一・九六上)とあり、同じく『決疑鈔』二に「安心の一心とは、三心を発しおわりて、心中に出離の要道を思い定めて、余法を仮らざるを名づけて一心と為す…云う所の一心は即ち三心なり」(浄全七・二一五下)と解釈していることによって知られる。


【資料】良忠『伝通記』散善義記一(浄全二)、同『三心私記裒益』中(浄全一〇)、聖冏『銘心抄』上(聖典五/浄全一〇)


【執筆者:廣川堯敏】