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和尚

提供: 新纂浄土宗大辞典

かしょう/和尚

授戒にあたり、師となって戒を授ける人。また一般的には「おしょう」と読み、「お坊さん」などと同様に住職僧侶のことを意味する語。Ⓢupādhyāyaの俗語形の音写語。鄔波柁耶、和上、和闍とも音写され、親教師、近誦などと漢訳される。南都諸宗は「わじょう」、天台、浄土は「かしょう」、禅宗は「おしょう」と呼び習わす。律宗和上の字、その他は和尚の字を用いる。ただし、授戒では和上の字を用いる。浄土宗では伝宗伝戒(加行)以降の僧侶に用いる呼称であり、授戒の時には和上わじょうと呼び分けている。大雲の『啓蒙随録』には「僧の功徳は師の力により生ずる義を以て師に力生かしょうの名を得たり。又親教師という。まさしく、教を受ける師を云う。又戒師を称す」というように和尚は師匠を表す用語である。


【資料】『一切経音義』(正蔵五四・三八四下)、『翻訳名義集』(正蔵五四・一〇七四上)、『四分律刪繁補闕行事鈔』(正蔵四〇・三一上


【参照項目】➡和尚号和上戒和尚


【執筆者:大澤亮我】