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和上

提供: 新纂浄土宗大辞典

わじょう/和上

得度式および剃度式において、新発意しんぽっちや受者に得度あるいは剃度をなす師。鄔波駄耶うぱだやと音写されるⓈupādhyāyaの俗語形の音写語。親教しんきょうしのこと。得度した人が、日々親近して教えを受けるべき師匠をいう。「和尚」とも標記するが「和上」とする例は、『大智度論』(正蔵二五・一六一中)、『梵網経』(正蔵二四・一〇〇八下)の受戒の師や、日本に戒律を伝えた鑑真の流れをくむ『東大寺戒壇受戒式』(正蔵七四・二六上)、『唐招提寺戒壇受戒式』などがある。浄土宗得度式は『四分律行事鈔』(正蔵四〇・一五〇上)によっているため旧来「和尚」と標記(『浄土剃髪略式』無量山中光雲台蔵版、文政四年〔一八二一〕など)したが、『法要集』(昭和一四年版)で「和上」とあらためられた。


【参照項目】➡和尚


【執筆者:巖谷勝正】