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Z1540 念仏無上醍醐編 諦忍 画像

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巻_頁段行 本文
Z15_0159A01: 祕鈔問答に曰。實範祕訣曰。葉佛臺觀曼荼羅。彌陀
Z15_0159A02: 果還スルノ觀音大悲之意云云覺洞院親快口傳曰。
Z15_0159A03: 必從因生スルカニト云云曰。彌陀妙果本不取
Z15_0159A04: 正覺因位願體所成[なり]。此弘願外別果位。故彥琮法
Z15_0159A05: 曰。法藏因彌ケレハ。極樂果還已上此口傳甚
Z15_0159A06: だ深妙なり。元來天然の彌勒自然の釋迦は無き道理
Z15_0159A07: なれば。何れの佛とても因行に酬はぬ果位は無れど
Z15_0159A08: も。別して此彌陀は世に希なる四十八願を立。正覺
Z15_0159A09: (カケモノ)にして成ぜる所の佛位なれば。偏へに酬因の果
Z15_0159A10: 位と(ミヘ)たり。然らば因行と果位と全く差別なし。因
Z15_0159A11: と果と(モチ)(アヒ)なり。吉水の釋に。佛の正覺は我等が往
Z15_0159A12: 生に依り。我等が往生は佛の正覺に依と述給へるも
Z15_0159A13: 此實義なり。十劫以來盛に利益を施し給ふも。全く
Z15_0159A14: 彌陀果上の力用に非ず。偏へに法藏因願の所作なり。
Z15_0159A15: 法藏の因が遠きゆゑに。極樂の果が深きなり。極樂の果の深きは法藏の因が致す所なり此意を顯して今中
Z15_0159A16: 臺に因位の觀音を安き。邊葉に果位の彌陀を安くな
Z15_0159A17: り。法藏比丘と云は則ち觀音の名なり。理趣釋曰。妙
Z15_0159B01: 法藏トハ者觀自在菩薩也。已上愚問決曰。觀音阿彌陀
Z15_0159B02: 因位也。已上不空羂索經第一に比丘形の觀音の事あ
Z15_0159B03: り。唐高僧傳の內洪滿の章にも。比丘形の觀音來り
Z15_0159B04: て兩膝の上より五六寸ばかりの釘を拔き出すの事迹
Z15_0159B05: あり。元亨釋書源尊の傳にも。比丘形の觀音の事迹
Z15_0159B06: あり。旁以(カタ〳〵)て觀音と法藏比丘と無二無別なり。又觀音
Z15_0159B07: の形像に就て直に彌陀と不二の義を習ふなり。其故
Z15_0159B08: は。頂上の彌陀は(コレ)果なり。能戴く觀音は(コレ)因なり。
Z15_0159B09: 則ち因果不二を表す。豈二尊同體の實義に非ずや。
Z15_0159B10: 然に彌陀を以て果德とすることは。西方は證菩提門
Z15_0159B11: にして。一切諸佛の果德を主るが故なり。觀音を以
Z15_0159B12: て因行とすることは。此尊は一切衆生本有の佛性な
Z15_0159B13: り。故に直に今日迷妄の一切衆生を指て觀音と云て
Z15_0159B14: も妨なし。是を本有薩埵と云なり。心經に觀自在菩
Z15_0159B15: 薩行深般若と云へるを。祕鍵に釋して曰。言觀自在
Z15_0159B16: 者能行。此本覺菩提スト因。已上是則ち今日
Z15_0159B17: の行者を指て直に觀音と云なり。大日經第七及び要

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