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Z1510 孝養集 覚鑁 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z15_0076A01: 天耳を以て音を聞。言をきく。宿命智を以て其心
Z15_0076A02: を覺り。神境通を以て近き緣となり。方便力を以て
Z15_0076A03: 敎へ導く。凡そ智慧神通自在なるが故に。越方行末
Z15_0076A04: 今の事は只明かなる鏡に向て形を見るが如し。仍六
Z15_0076A05: 道四生に散別。三途八難に浮沈み。諸の苦を受る衆
Z15_0076A06: 生を見れば。皆是先世の父母。或は妻子なり。此等
Z15_0076A07: が各歎き悲み思願所を皆一一に知。是を見終て可
Z15_0076A08: 方便を廻らして。假に國王と成て惡人を止。親子
Z15_0076A09: 知識と成て功德を勸む。乃至極樂の聖衆と成て。臨
Z15_0076A10: 終の時には來て迎ふ。又如是して若一人を導く事を
Z15_0076A11: 得つれば。彼も又諸の衆生を一一に導が故に。今淨
Z15_0076A12: 土を願ふは。此又我身の樂のみに非ず。思へば衆生の
Z15_0076A13: 爲なり。縱罪業重くとも。必ず引接を垂給へ法華經阿彌陀經觀
Z15_0076A14: 經雙卷經往生要集の心による。
Z15_0076A15: 已上上中下の三卷に分て。三十七段。注する所皆以
Z15_0076A16: て極樂に廻向す。願は此功德を以て一切衆生と共に
Z15_0076A17: 彼國に生れて。普賢の如に菩提心を證ぜん。事の緣此
Z15_0076B01: より發る故に。此文を便りとして生死を厭ひ。菩提
Z15_0076B02: を願はん人をば。殊に阿彌陀如來來迎し給へ。旣に
Z15_0076B03: 昔の時の大悲に誓ひき。
Z15_0076B04: 設我得佛。十方衆生。發菩提心。修諸功德。至心發
Z15_0076B05: 願。欲生我國。臨命終時。不與大衆。現其人前。不
Z15_0076B06: 取正覺
Z15_0076B07: 此文の意は。若し我佛に成る事を得んに。人菩提心を
Z15_0076B08: 發して我國に生んと思て。命終らん時に。其人の前
Z15_0076B09: に聖衆と共に顯れずと云ば。我佛にならじと誓ひて。
Z15_0076B10: 旣に成佛し給へり。知ぬ是故に信心我に有は。誓願
Z15_0076B11: 賴み有所なるをや。但し普く救はん事。彼誓願力に
Z15_0076B12: 任る處なり。殊に行者が可憑と云所の不動明王。
Z15_0076B13: 願くば一持祕密呪の誓に趣きて。生生世世に加護し
Z15_0076B14: 給へ。
Z15_0076B15: 從初發心。守護增長。乃至成佛。不捨離身
Z15_0076B16: 是正しき御誓也。又心中に奉憑所あり。
Z15_0076B17: 發無比誓願。陪邊地異域。晝夜愍萬民。住普賢悲願

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