浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z15_0076A01: | 天耳を以て音を聞。言をきく。宿命智を以て其心 |
Z15_0076A02: | を覺り。神境通を以て近き緣となり。方便力を以て |
Z15_0076A03: | 敎へ導く。凡そ智慧神通自在なるが故に。越方行末 |
Z15_0076A04: | 今の事は只明かなる鏡に向て形を見るが如し。仍六 |
Z15_0076A05: | 道四生に散別。三途八難に浮沈み。諸の苦を受る衆 |
Z15_0076A06: | 生を見れば。皆是先世の父母。或は妻子なり。此等 |
Z15_0076A07: | が各歎き悲み思願所を皆一一に知。是を見終て可レ |
Z15_0076A08: | 助ク方便を廻らして。假に國王と成て惡人を止。親子 |
Z15_0076A09: | 知識と成て功德を勸む。乃至極樂の聖衆と成て。臨 |
Z15_0076A10: | 終の時には來て迎ふ。又如レ是して若一人を導く事を |
Z15_0076A11: | 得つれば。彼も又諸の衆生を一一に導が故に。今淨 |
Z15_0076A12: | 土を願ふは。此又我身の樂のみに非ず。思へば衆生の |
Z15_0076A13: | 爲なり。縱罪業重くとも。必ず引接を垂給へ法華經阿彌陀經觀 |
Z15_0076A14: | 經雙卷經多ハ往生要集の心による。 |
Z15_0076A15: | 已上上中下の三卷に分て。三十七段。注する所皆以 |
Z15_0076A16: | て極樂に廻向す。願は此功德を以て一切衆生と共に |
Z15_0076A17: | 彼國に生れて。普賢の如に菩提心を證ぜん。事の緣此 |
Z15_0076B01: | より發る故に。此文を便りとして生死を厭ひ。菩提 |
Z15_0076B02: | を願はん人をば。殊に阿彌陀如來來迎し給へ。旣に |
Z15_0076B03: | 昔の時の大悲に誓ひき。 |
Z15_0076B04: | 設我得佛。十方衆生。發菩提心。修諸功德。至心發 |
Z15_0076B05: | 願。欲生我國。臨命終時。不與大衆。現其人前。不 |
Z15_0076B06: | 取正覺文 |
Z15_0076B07: | 此文の意は。若し我佛に成る事を得んに。人菩提心を |
Z15_0076B08: | 發して我國に生んと思て。命終らん時に。其人の前 |
Z15_0076B09: | に聖衆と共に顯れずと云ば。我佛にならじと誓ひて。 |
Z15_0076B10: | 旣に成佛し給へり。知ぬ是故に信心我に有は。誓願 |
Z15_0076B11: | 賴み有所なるをや。但し普く救はん事。彼誓願力に |
Z15_0076B12: | 任る處なり。殊に行者が可シレ奉レ憑と云所の不動明王。 |
Z15_0076B13: | 願くば一持祕密呪の誓に趣きて。生生世世に加護し |
Z15_0076B14: | 給へ。 |
Z15_0076B15: | 從初發心。守護增長。乃至成佛。不捨離身文 |
Z15_0076B16: | 是正しき御誓也。又心中に奉レ憑所あり。 |
Z15_0076B17: | 發無比誓願。陪邊地異域。晝夜愍萬民。住普賢悲願文 |