浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z15_0075A01: | に可レ成。はかり事を廻らして。或時には御法を聞。 |
Z15_0075A02: | 或時には如來に仕へ奉る。朝には色色の華を取て佛 |
Z15_0075A03: | に獻り。夕には諸の香を燒て供養し奉る。如レ斯する |
Z15_0075A04: | に隨て彌覺りを開く。又聖衆も諸方より。かはるがは |
Z15_0075A05: | る來て。樣樣に佛を供養し奉り給ふ。或は八方上下の |
Z15_0075A06: | 佛國よりも供養し奉る事。又爾なり。凡地より天に |
Z15_0075A07: | 至り。宮殿より萬物に至まで。見る事は目出度妙な |
Z15_0075A08: | る色を見。聞事は悉く佛に可レ成法の音也。故に進む |
Z15_0075A09: | 思のみ有て。懈たる心なし。又衆生各各昔し佛道を |
Z15_0075A10: | 求し事を語る。或は父母に仕へ孝養をせし故と云。 |
Z15_0075A11: | 或は念佛の業によると云。或は坐禪し。或は經を讀。 |
Z15_0075A12: | 或は呪陀羅尼を誦じ。或は戒を持ち。或は禮拜をせし |
Z15_0075A13: | 故。皆是善知識の敎なりと云。加レ之今往二生淨土ニ一す |
Z15_0075A14: | る事は。皆是昔の善根に依て也。故に人の上下には |
Z15_0075A15: | よらず。只前世の功德勝れ。慈悲を心に染て。我身 |
Z15_0075A16: | も衆生も皆佛也と覺りし人。彼國の上品の衆生と成 |
Z15_0075A17: | なり。又然じて無生忍の位に叶ひぬれば。大光明を放 |
Z15_0075B01: | ち。發二大菩提心ヲ一して自在の位となり。又事として心 |
Z15_0075B02: | に不トレ叶ハ云事なし。樂み數を知所に非ず。千刧萬刧說 |
Z15_0075B03: | とも盡さじと云り。彼國に生るる衆生は。皆是如レ是。 |
Z15_0075B04: | 設ひ疾遲きありと云とも。終に佛の位に至る者也。 |
Z15_0075B05: | 是偏に如來の悲願によりてなり。凡三世の諸佛の哀 |
Z15_0075B06: | みは。彌陀如來におはします。十方淨土の樂みは。 |
Z15_0075B07: | 西方極樂に極めたり。而に彼百千無量の樂も。只最 |
Z15_0075B08: | 後臨終の一念にあらん。故に行者邪見を飜へして。 |
Z15_0075B09: | 三寶の御敎へを信ずべしと。佛のべ給はく。 |
Z15_0075B10: | 若有衆生。聞是說者。應當發願。生彼國土矣 |
Z15_0075B11: | 意は若し人極樂世界に生るる樣を聞ん者は。正しく |
Z15_0075B12: | 願を發して。早く彼國に生るべしと也。 |
Z15_0075B13: | 第十に極樂に生れたる人の。婆娑に歸りて緣ある人 |
Z15_0075B14: | を始めとして。諸の衆生を導と者。彼國に生れて云 |
Z15_0075B15: | 所の無生忍に叶ひ。智慧明にして神通朗らかなる事 |
Z15_0075B16: | を得つれば。生生世世の恩有る人を知て。心のまま |
Z15_0075B17: | に不レ導と云事なし。旣に天眼を以て生るる所を見。 |