ウィンドウを閉じる

Z1510 孝養集 覚鑁 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z15_0077A01: 仍て各各且は本願に趣き。且は哀愍を垂れ。所願を成
Z15_0077A02: 就し給へ。親となり。子と成事。是前世の契也。此
Z15_0077A03: 故に人知れず淚を流して。母の爲に是を密に記す。
Z15_0077A04: 故に孝養集と名付たり。唯志の至る處をば。定て照
Z15_0077A05: 覽し給ふらん。只返返恐を非顧といへ共。我身の
Z15_0077A06: 年半を過に。亦親の齡の衰へ給ふを奉見て。驚て憚
Z15_0077A07: りながら是を記す。然れ共私の意樂に非ず。かく出
Z15_0077A08: 家して山中に住する所に。田舍に侍べる母の許より。
Z15_0077A09: 佛道願べき樣を尋記してとの仰に依て。孝養の志し
Z15_0077A10: は深しといへ共。心の及ばざる事を歎き。思ふ處に。
Z15_0077A11: 三人の聖人出來て哀を成て。一夏の間經論の文を引。
Z15_0077A12: 或は文を集て抄し給ひたる所なり。然を言を彼田舍
Z15_0077A13: に准らへ。文字を書き和くる間。定て私の誤りもや侍
Z15_0077A14: べらん歟。爰に披覽の人も。深き心を發し。聽聞の族
Z15_0077A15: も眞の思をよせ。不堪の身にも。孝養をはげまさん
Z15_0077A16: 事。三寶の理りを不ンハ背得失此に准へて。云所の臨終
Z15_0077A17: 正念往生極樂の本意を遂しめ給はば。彌諸佛菩薩の
Z15_0077B01: 大慈大悲の金言の實成る事を仰き奉らん耳。
Z15_0077B02:  南無阿彌陀佛 十念
Z15_0077B03:  
Z15_0077B04:  
Z15_0077B05:  
Z15_0077B06: 孝養集卷下
Z15_0077B07:   右孝養集者以諸本挍合訖
Z15_0077B08:  
Z15_0077B09:   元祿七甲戌歲孟春穀旦
Z15_0077B10:         五條橋通松屋町
Z15_0077B11:           婦屋仁兵衞壽梓
Z15_0077B12:  
Z15_0077B13:  
Z15_0077B14:  
Z15_0077B15:  
Z15_0077B16:  
Z15_0077B17:  

ウィンドウを閉じる