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Z1510 孝養集 覚鑁 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z15_0051A01: 草木は有と云とも。慈悲なくして佛に成者あるべか
Z15_0051A02: らず何を以てか知べしとならば。大日經に曰。心性
Z15_0051A03: と虛空界と菩提と是三は唯一なり。慈悲を根本とす
Z15_0051A04: と說給へり。只觀心に住して。不叶迄も修行あるべ
Z15_0051A05: き也。其故は。觀は是智慧の義。惱煩を斷ずる源也。
Z15_0051A06: 行は是禪定の義。生死を出るものといへり。此定と
Z15_0051A07: 慧とは。譬へば。車の兩輪のごとしと云り。若一つ
Z15_0051A08: も闕なば如何か侍るべからん。されば法華經に曰。
Z15_0051A09: 定慧力莊嚴 以此度衆生と云云
Z15_0051A10: 文の意は定慧の力を以て莊嚴して。是を以て衆生を
Z15_0051A11: 度すと說給へり。此時又彼人に問て云く。慈悲に住
Z15_0051A12: して佛性を觀念するが旣に諸佛の御心に叶と承り
Z15_0051A13: ぬ。さても行のあるべきと仰せらるゝは何の行を可
Z15_0051A14: 成にか侍る哉。彼人の云く人に隨て要を取て申ん。
Z15_0051A15: (ナヲ)(〳〵)唯阿彌陀の三字なり。其三字と申すは。空假中
Z15_0051A16: の三諦。正了緣の三因佛性。法報應の三身なり。故
Z15_0051A17: に阿彌陀の御名を唱れば。十方三世の諸佛菩薩の名
Z15_0051B01: を唱るなり。又八萬十二の顯密の敎文をも唱るなり。
Z15_0051B02: 三寶の功德多しといへ共。三諦の妙理を出る事なし。
Z15_0051B03: 此故に彌陀の三字に皆悉くをさまり給ふなるべし。
Z15_0051B04: さればかく文字は少なくして。諸の功德の集り給へ
Z15_0051B05: る事。譬へば如意寶珠は其體小さくして。然も諸の
Z15_0051B06: 寶を降すが如しと社侍(コツ)りけれ。
Z15_0051B07:   南無阿彌陀佛  十念
Z15_0051B08: 第十四に佛の御言を持べしと者。極樂のしるべと申
Z15_0051B09: つる觀經に佛樣樣に說敎へ給ひし事を承て。阿難佛
Z15_0051B10: に申し給へる樣は。さても此經の要法をば云何が受
Z15_0051B11: 持し候べき耶と。佛阿難に吿て曰。汝能此語を持てと
Z15_0051B12: 云は。無量壽佛の御名を持てと也。此故に一旦に骨を
Z15_0051B13: おらずして長く念佛の功を積み。佛の願力を以て往
Z15_0051B14: 生の本意を遂しめ給へと思て。是は申す心也。未此道
Z15_0051B15: には上下を不論。老少をいはず。只心に長く佛の言
Z15_0051B16: を持忘ざらんを以て佛道とはすべきにこそ。或は云。
Z15_0051B17: 高山の水のしたゝりは。巖の面てをこゑり。長安の

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