浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z15_0043A01: | こそ光ならずと云所もなし。光則玉。玉則光。正しく |
Z15_0043A02: | 一體也。佛の我一念の心を照し給も亦如レ是。念念如レ |
Z15_0043A03: | 是。常に照して時として止む事なし。此光の我心に滿 |
Z15_0043A04: | るをさして佛とは申也。此光は西方の修因感果の阿 |
Z15_0043A05: | 彌陀佛の光也。されば西方の佛の光の我身の中に入 |
Z15_0043A06: | 給ふを己身の如來とは申也。己身の佛といふは。西 |
Z15_0043A07: | 方の阿彌陀を離れて本より有りと申すは惡く意得て |
Z15_0043A08: | 申也。又本有の佛と申も修得を離れて求べからざれ |
Z15_0043A09: | ば。我心旣是已證の遮那也と知を。實の念佛とは申す |
Z15_0043A10: | 也。又菩提心を發すとも申すべし。能能知ぬれば。 |
Z15_0043A11: | 必極樂に生るゝなり。いかなる衆生をも佛の光は如レ |
Z15_0043A12: | 是照し給へども。我心に照ると不レ知限は三界を不レ |
Z15_0043A13: | 出。照し給ふと知れは始て。佛界に入なり。如レ此常に |
Z15_0043A14: | 心をかくべしと云り。是只大に信ある人には必佛見 |
Z15_0043A15: | え給ふべしとぞ申したる。其光を見ん事は垣壁のす |
Z15_0043A16: | きより日の光を目に當て。見習見習して其あかりよ |
Z15_0043A17: | り佛の相好を見奉る思を可レ成といへり。但如何なれ |
Z15_0043B01: | ば此觀念を成に諸の罪滅して頓に佛に成と云ば。是 |
Z15_0043B02: | 實の佛を念じ奉る故なり。凡そ佛に三身いませ共。 |
Z15_0043B03: | 法身を實の佛と申なり。所謂此眉間に中道を顯せば。 |
Z15_0043B04: | 第一義諦なり。是を法身とも申し亦は實相とも申す |
Z15_0043B05: | なり。されば經に曰。 |
Z15_0043B06: | 若欲懺悔者。端坐思實相文 |
Z15_0043B07: | 實に阿彌陀佛。昔し我等が如く重罪の凡夫にていま |
Z15_0043B08: | せし時。塔の中の木像の佛の白毫の相を禮して罪を |
Z15_0043B09: | 滅して。今阿彌陀佛に成り給へり。何を以知となら |
Z15_0043B10: | ば。觀佛三昧經に曰。 |
Z15_0043B11: | 過去空王佛 眉間白毫相 彌陀尊禮敬 滅罪今得佛文 |
Z15_0043B12: | 此故に中にも至要なりと申つるは。我等が本尊の佛 |
Z15_0043B13: | と成給へる行なるが故に。但し此觀念は能能用意あ |
Z15_0043B14: | るべし。其故は不淨憍慢の心を以て觀ずれば。魔緣 |
Z15_0043B15: | 佛のまねをして我身心をたぶらかすと云り。其を見 |
Z15_0043B16: | 分る樣は。魔緣の光は左に廻る。佛の光は右に廻る。 |
Z15_0043B17: | 又魔緣は目をふさぎて見れば不レ見エ。佛は見え給ふ。 |