浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z15_0038A01: | 彼中にして其間造りける罪を耶。無レ罪は如何か三界 |
Z15_0038A02: | を今迄廻べきや。久造所と云者。是なり。殊に女人 |
Z15_0038A03: | は其罪淺からず。然といへ共能懺悔すれば。罪とま |
Z15_0038A04: | らず。譬へば百千年刈積たる萱に塵計の火をつくれ |
Z15_0038A05: | ば。其萱不レ殘が如し。經の取レ意此故に早く罪を懺悔すべ |
Z15_0038A06: | し其方法多しと申つるは。彼念佛讀經をもしつつ思 |
Z15_0038A07: | ふべし。我無量劫より以來諸の造る罪數を不レ知。幸 |
Z15_0038A08: | に今佛法に遇り。隨て此罪を佛も歎き給ふ故に。願 |
Z15_0038A09: | くは。此諸の罪ほろぼしてたべと。心にも思ひ。口 |
Z15_0038A10: | にも唱へ。恭敬禮拜をもすべき也。故に經に曰。 |
Z15_0038A11: | 我昔所造諸惡業 皆由無始貪瞋癡 |
Z15_0038A12: | 從身語意之所生 一切我今皆懺悔文 |
Z15_0038A13: | 如レ此意に思ふて其障なくして。一切衆生を導かん念 |
Z15_0038A14: | 力を致して。常に六根の罪を懺悔すべき也。懺悔と |
Z15_0038A15: | 者。其罪を悔耻よとなり。佛の御覽する所をば指置。 |
Z15_0038A16: | 諸天善神迄も我等がなす所の行を見給ふ。譬は明か |
Z15_0038A17: | なる鏡に向ひて影をうつして見るが如し。然に佛の |
Z15_0038B01: | 曰。罪をかくせば彌增長す。其罪を耻くやしめば自 |
Z15_0038B02: | ら消滅すと說給へり。大經取意故に佛像又は遺身の舍利に |
Z15_0038B03: | も向ひ奉つて。昔の罪をも悔悲み。若は貴き聖人に |
Z15_0038B04: | も早く罪を申しあらはして。急ぎ可〓二懺悔ス一なり。殊に |
Z15_0038B05: | 普賢經に五種の懺悔を說り。其心を粗可レ申。一には |
Z15_0038B06: | 心を直くして三寶を誹謗せず。出家する人を留めず。 |
Z15_0038B07: | 諸の聖者の爲に惡き事を不レ成。持戒の人若は持經者 |
Z15_0038B08: | に常に供養を述よ。亦法門の道理を能能心得べし。 |
Z15_0038B09: | 二には常に父母に孝養し。師長に奉仕すべし。三に |
Z15_0038B10: | は。我力の及ぶ衆生に於て憐の心を致して。道理を以 |
Z15_0038B11: | て國ををさめ。人民百姓の歎を止て悅びを與ふべし。 |
Z15_0038B12: | 四には六齋日に當ん時は我國の境の內の殺生を禁新 |
Z15_0038B13: | すべし。六齋日と者。月の八日十四日十五日廿三日 |
Z15_0038B14: | 廿九日三十日なり。五には佛法の道理に任せて。能能 |
Z15_0038B15: | 信じ佛を常に忘るべからずと云り。是略して申す所 |
Z15_0038B16: | なり。此一一の懺悔に其罪の留らざる事。經文の如 |
Z15_0038B17: | し。志しあらん人は。彼經を讀みて聞し食べし。但 |