浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z15_0034A01: | み人にものますべからず。六には人のとがをあらは |
Z15_0034A02: | し不レ可レ云。七には我身をほめ人を毀るべからず。八 |
Z15_0034A03: | には人の物を求るに不レ可レ惜。九には腹を立そねみ |
Z15_0034A04: | 不レ可二心亂ル一。十には三寶をそしるべからず。此を以 |
Z15_0034A05: | 十戒の大意とすべし。人にもをかさせ亦自も犯する |
Z15_0034A06: | を重罪とも申し。又は十惡とも申す也。又不ルヲレ犯十善 |
Z15_0034A07: | とも申なり。但申つる樣に戒も品品なり。在家の人 |
Z15_0034A08: | の持邪婬戒と云は。我妻計をば許す。其も六齋日。 |
Z15_0034A09: | 十齋日。八齋戒の時若は堂塔の邊。親師匠の居所。若 |
Z15_0034A10: | は僧坊なんどにては是を成すべからず。又在家の人 |
Z15_0034A11: | も設ひ酒は齋日ならずと云とも。猥りに用ひるはあ |
Z15_0034A12: | しかるべし。此一一の戒を持たず破る罪の事は上卷 |
Z15_0034A13: | に申つるが如し。三惡道の業なり。彼業を經終て人 |
Z15_0034A14: | 界に生るゝといへ共。或は賤き人。かたはなる人。 |
Z15_0034A15: | みめわろき人。或は色黑き人。又身の常にくさき者。 |
Z15_0034A16: | 或は人ににくまるゝ者。若はまづしき者。或は寶を |
Z15_0034A17: | 失ひ。男はわるき妻に遇。女は惡き夫に遇。或は子 |
Z15_0034B01: | もなき兄弟もなし。設適子を儲たれ共。かたはにし |
Z15_0034B02: | て親に思をかけ。若はしれ者にて人に惡まれ。或は |
Z15_0034B03: | 盜をし。そらごとをし。或は惡き友に遇。わろき所 |
Z15_0034B04: | に生て佛敎にあはず。又心を發し功德をつくらず。 |
Z15_0034B05: | 此等は皆破戒の者世世に此報を受と云り。大集經正法念經十住心 |
Z15_0034B06: | 論等ノ取意戒を持つも上品に持てば善所に先生れ後に佛に |
Z15_0034B07: | 成。中品に持てば福德自在の輪王に生るると云り。 |
Z15_0034B08: | 乃至下品に持ては閻魔王と成て地獄の中に於て自在 |
Z15_0034B09: | なりと云り。心地觀經に此意見えたり。又觀經の中 |
Z15_0034B10: | に一日一夜戒を持てば極樂に生るると云り。何に況 |
Z15_0034B11: | や日日に持んをや。佛曰。若女人有て三歸。五戒。 |
Z15_0034B12: | 八齋戒。十無盡戒を。若は七日若は三七日若は五七 |
Z15_0034B13: | 日七七日若は一月二月乃至半年及三年持たらん女人 |
Z15_0034B14: | は。現世には罪滅して命終る時は。身より光を放つて |
Z15_0034B15: | 西方極樂に往生する事を得べしと說給へり。轉女威佛經取意也 |
Z15_0034B16: | 又或經に曰。設戒を受て後に破る共。尙受を破る過に |
Z15_0034B17: | よりて暫く地獄に落と云ども。受し功德によりて終 |