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Z1510 孝養集 覚鑁 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z15_0034A01: み人にものますべからず。六には人のとがをあらは
Z15_0034A02: し不云。七には我身をほめ人を毀るべからず。八
Z15_0034A03: には人の物を求るに不惜。九には腹を立そねみ
Z15_0034A04: 心亂。十には三寶をそしるべからず。此を以
Z15_0034A05: 十戒の大意とすべし。人にもをかさせ亦自も犯する
Z15_0034A06: を重罪とも申し。又は十惡とも申す也。又不ルヲ犯十善
Z15_0034A07: とも申なり。但申つる樣に戒も品品なり。在家の人
Z15_0034A08: の持邪婬戒と云は。我妻計をば許す。其も六齋日。
Z15_0034A09: 十齋日。八齋戒の時若は堂塔の邊。親師匠の居所。若
Z15_0034A10: は僧坊なんどにては是を成すべからず。又在家の人
Z15_0034A11: も設ひ酒は齋日ならずと云とも。猥りに用ひるはあ
Z15_0034A12: しかるべし。此一一の戒を持たず破る罪の事は上卷
Z15_0034A13: に申つるが如し。三惡道の業なり。彼業を經終て人
Z15_0034A14: 界に生るゝといへ共。或は賤き人。かたはなる人。
Z15_0034A15: みめわろき人。或は色黑き人。又身の常にくさき者。
Z15_0034A16: 或は人ににくまるゝ者。若はまづしき者。或は寶を
Z15_0034A17: 失ひ。男はわるき妻に遇。女は惡き夫に遇。或は子
Z15_0034B01: もなき兄弟もなし。設適子を儲たれ共。かたはにし
Z15_0034B02: て親に思をかけ。若はしれ者にて人に惡まれ。或は
Z15_0034B03: 盜をし。そらごとをし。或は惡き友に遇。わろき所
Z15_0034B04: に生て佛敎にあはず。又心を發し功德をつくらず。
Z15_0034B05: 此等は皆破戒の者世世に此報を受と云り。大集經正法念經十住心
Z15_0034B06: 論等取意戒を持つも上品に持てば善所に先生れ後に佛に
Z15_0034B07: 成。中品に持てば福德自在の輪王に生るると云り。
Z15_0034B08: 乃至下品に持ては閻魔王と成て地獄の中に於て自在
Z15_0034B09: なりと云り。心地觀經に此意見えたり。又觀經の中
Z15_0034B10: に一日一夜戒を持てば極樂に生るると云り。何に況
Z15_0034B11: や日日に持んをや。佛曰。若女人有て三歸。五戒。
Z15_0034B12: 八齋戒。十無盡戒を。若は七日若は三七日若は五七
Z15_0034B13: 日七七日若は一月二月乃至半年及三年持たらん女人
Z15_0034B14: は。現世には罪滅して命終る時は。身より光を放つて
Z15_0034B15: 西方極樂に往生する事を得べしと說給へり。轉女威佛經取意也
Z15_0034B16: 又或經に曰。設戒を受て後に破る共。尙受を破る過に
Z15_0034B17: よりて暫く地獄に落と云ども。受し功德によりて終

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