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Z1510 孝養集 覚鑁 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z15_0029A01: 其一一の功德莊嚴の目出度事は。凡夫の輒く述べき
Z15_0029A02: に非ず。其故は佛の曰。設百千俱那低由他の劫を經
Z15_0029A03: て。百千俱低那由他の劫を以て。一一の舌の上に無
Z15_0029A04: 量の音を出して。ほむともほむとも淨土の莊嚴はつ
Z15_0029A05: くる事不能と說給へり。取意なをし彼世界の廣さ計
Z15_0029A06: の邊を云事。佛我盡し難しと仰られたり。況凡夫を
Z15_0029A07: や。又き罪人の終る時。若善知識の敎へに隨て。生
Z15_0029A08: て宿る下品下生の蓮華の中計。或は千六百里乃至八
Z15_0029A09: 千里也とそ見えたり。雙觀經には百由旬五百由旬と
Z15_0029A10: 云り。此中にして忉利天の如く樂を受て其蓮開け。
Z15_0029A11: 樣樣佛の御法を聞と云り。先彼世界には瑠璃を以て
Z15_0029A12: 地とし。金の繩を以て其道をさかへり。其地ひとし
Z15_0029A13: くて高下ある事なし。彼地の上に七寶の樹あり。高
Z15_0029A14: さ八千里由旬なり。七寶と者。金。銀。水精。珊瑚。
Z15_0029A15: 琥珀。瑠璃。硨渠是なり。其數生竝相つづきたり。
Z15_0029A16: 瑠璃の色の中より金の光を出し。水精の珠の中より
Z15_0029A17: 紅の光を出す。如此の諸の寶樹色色の光を出して互
Z15_0029B01: 耀あへり。又一一のあいなみつづきたる樹の上に七
Z15_0029B02: 寳の網あり。彼網に七寳の鈴樣樣に懸たり。其聲微
Z15_0029B03: 妙の響を發して妙なる法門を唱ふ。彼網の一一の間
Z15_0029B04: に五百億の宮殿あり。天童其中に有て樣樣に樂をな
Z15_0029B05: して遊び戲れ。夜晝常に百千の伎樂を奏す。又十方
Z15_0029B06: の諸佛時に影向し給ふ。此一一の網の間に又一の淨
Z15_0029B07: 土を顯す。如是樹世界に充滿り。又道の邊の樹の外
Z15_0029B08: に七寶の欄楯あり。欄楯の外に又七寶の池あり。八功
Z15_0029B09: 德水其中に充滿り。其水凉しく淸くして味ひ甘露の
Z15_0029B10: 如し。又常樂我淨の風吹は。苦空無常無我の波立。
Z15_0029B11: 其こえ微妙にして種種の法門を唱。如此一一の池
Z15_0029B12:  間に色色の蓮花あり。一一の花の中より隨て色色
Z15_0029B13: の光を放つ。光の中に諸の化佛坐て妙なる法を說給
Z15_0029B14: ふ。一一の花の上に菩薩有て夜は花に遊び。晝は宮
Z15_0029B15: 殿に歸り給ふ。如此衆寶國土の一一の境の上に五百
Z15_0029B16: 億の樓閣あり。其樓閣の內に無量の天人有て天の伎
Z15_0029B17: 樂をなす。又常に空中に無量の樂器有て打ざるに自

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