浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z15_0012A01: | 無信賢聖誡 寧知後世辛 悠悠彼狂子 此是傍生因文 |
Z15_0012A02: | 此文の意は聖のいましめを信ずる事なく。後世の罪 |
Z15_0012A03: | を不ルレ知人は。是畜生の因也と。故に心あらん人。畜 |
Z15_0012A04: | 生を見ては汝是畜生發菩提心と唱て聞せよと。佛仰 |
Z15_0012A05: | せられたるなり。是大なる功德なり。 |
Z15_0012A06: | 第七に阿修羅道の安かるぬ相と者。是に付て二の栖 |
Z15_0012A07: | あり。根本勝たる栖者。須彌山の北の大海の底にあ |
Z15_0012A08: | り。末末は須彌山の四方に東州西州南州北州とて山 |
Z15_0012A09: | の巖の中にあり。彼等互に不レ安心をなして。一日に |
Z15_0012A10: | 三度づつの合戰絕間なし。如レ之天人の爲に害心を成 |
Z15_0012A11: | て軍を集。夜晝安き心なし。雷鳴は天の軍の皷かと |
Z15_0012A12: | 驚き。亦天に上れば四王雨の如くに劒を降す。住所へ |
Z15_0012A13: | 至れば敵雲霞の如く責來。故に凡起居に付て其身を |
Z15_0012A14: | 破不レ切と云ことなし。其命をいへば人間の五百年を |
Z15_0012A15: | 以て一日一夜として其命五千歲乃至八百年を以て一 |
Z15_0012A16: | 日一夜として八千歲あるもあり。亦如何なる罪に依 |
Z15_0012A17: | て此執を受と云は佛法を信ずる心なき人。諸の大善 |
Z15_0012B01: | 根を作りつつ。名聞にして佛道に廻向せざる者。或 |
Z15_0012B02: | は精進持戒の人來れば小分の物を布施にして。然も |
Z15_0012B03: | 其を疑ひ賤み嘲る人。或は軍いさかひ。口舌する人。 |
Z15_0012B04: | 或は人を集て博燮奕等を以て人の財をあざむき取て |
Z15_0012B05: | 僧に布施をする人。かかる諂曲不善の者此報を受と |
Z15_0012B06: | いへり。阿修羅道の名を聞だにも恐しき所なり。よ |
Z15_0012B07: | しなし此報を厭べし。十住心論に曰。 |
Z15_0012B08: | 憍曲諂心作布施 命終必至修羅道 |
Z15_0012B09: | 壽命八千不願出 冥冥長夜徒生死文 |
Z15_0012B10: | 此文の意は。へつらひまがり憍慢の心を以て布施を |
Z15_0012B11: | なす者。終る時には必修羅道に至る。命は八千歲出 |
Z15_0012B12: | ん事を不レ願ハ。冥闇に徒に生死す。其に取て。月蝕日蝕 |
Z15_0012B13: | と申事あり。是は此閻浮提に正法を不レ行。父母に不 |
Z15_0012B14: | 孝にあたり。聖敎を不レ敬。法を謗る人ある時に。天 |
Z15_0012B15: | 人の力よはくなり。修羅勢をまして。天を打んと思 |
Z15_0012B16: | て天上へ登るとき。阿修羅日月に手ををほひ。光を失 |
Z15_0012B17: | ふなり。此を日蝕月蝕とも云。天の蝕共申なり。是日 |