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Z1510 孝養集 覚鑁 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z15_0008A01: なる罪によりて是等の地獄に墮と云ば。經に曰。人を
Z15_0008A02: ころし。盜をし。婬欲を好み。酒を呑み。若は人を醉し
Z15_0008A03: 若は酒をうり。持戒の人をわうわくし。そら言をし。
Z15_0008A04: 亦食欲を好み。人の食物を奪ひ。僻事をし。人を苦め。
Z15_0008A05: 人の妻を取。夫をとり。或は人に敎へて罪を造せ。或
Z15_0008A06: は人を罵りあざけり。中言をし。人の爲に惡事を巧。
Z15_0008A07: 人の心を破り。少き者をおとし。人をたばかりて遠
Z15_0008A08: 路に行せ。煙にふすべ野山のかせき海河の鱗かかる
Z15_0008A09: 諸の命有物をころし。凡心を恣にして。人の物をと
Z15_0008A10: る。如是罪を昔造し人。此等の地獄に墮なり。已上
Z15_0008A11: 七大地獄の相なり。次第不同に注す。亦無間地獄に
Z15_0008A12: 者殊重罪を人の墮るなり。謂五逆を造る人。四重を犯
Z15_0008A13: する人。空しく信施を受る人。因果を撥無したる人。
Z15_0008A14: 大乘を誹謗したる人。亦父母師長に不孝なる人。佛像
Z15_0008A15: 僧坊燒やふり。三寳の物をとり。人をうやしころし。
Z15_0008A16: 人の科の有無を定て物を取。聖りの物を取たる人な
Z15_0008A17: り。五逆と者一には父を殺し。二には母を殺し。三に
Z15_0008B01: は羅漢僧をころし。四には和したる僧の中をいひた
Z15_0008B02: がへ。五には佛の御身より血をあやす。又因果撥無
Z15_0008B03: すと者。三寶の敎を背たる人なりと云云。大乘誹謗と
Z15_0008B04: 者。萬の經論を謗。一切の衆生に佛の種子をはします
Z15_0008B05: と云事を不信して。殺し惱ます也。四重と者殺盜婬
Z15_0008B06: 妄なり。亦空しく信施を受と者。念佛讀經等にもせず
Z15_0008B07: して人の供養を受る者なり。亦無間の罪人常の身の
Z15_0008B08: 程にして苦を受に非ず。或は八萬由旬に滿ふさがり。
Z15_0008B09: 或は一逆を造れば罪人も身の長百由旬。二逆を造れ
Z15_0008B10: ば二百由旬。三逆を造れば三百由旬乃至五逆を作れ
Z15_0008B11: ば五百由旬なり。苦みを受る事も一倍二倍亦爾なり。
Z15_0008B12: 十住心論取意なり凡諸佛菩薩萬の法は說つくし給へども。無間
Z15_0008B13: の有樣は皆說盡し不給。其故は聞者見人も。目くれ
Z15_0008B14: 心きえて。其恐ありぬべければなり。亦七大地獄幷
Z15_0008B15: 諸の地獄の苦を以て一として。無間の苦は千億勝れ
Z15_0008B16: たり。彼この罪人は焦熱地獄を見ては。天上の樂を
Z15_0008B17: 。大苦惱を受る事すこしも無間故に。無間と名

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