浄土宗全書を検索する
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| 巻_頁段行 | 本文 |
|---|---|
| Z15_0008A01: | なる罪によりて是等の地獄に墮と云ば。經に曰。人を |
| Z15_0008A02: | ころし。盜をし。婬欲を好み。酒を呑み。若は人を醉し |
| Z15_0008A03: | 若は酒をうり。持戒の人をわうわくし。そら言をし。 |
| Z15_0008A04: | 亦食欲を好み。人の食物を奪ひ。僻事をし。人を苦め。 |
| Z15_0008A05: | 人の妻を取。夫をとり。或は人に敎へて罪を造せ。或 |
| Z15_0008A06: | は人を罵りあざけり。中言をし。人の爲に惡事を巧。 |
| Z15_0008A07: | 人の心を破り。少き者をおとし。人をたばかりて遠 |
| Z15_0008A08: | 路に行せ。煙にふすべ野山のかせき海河の鱗かかる |
| Z15_0008A09: | 諸の命有物をころし。凡心を恣にして。人の物をと |
| Z15_0008A10: | る。如ノレ是罪を昔造し人。此等の地獄に墮なり。已上 |
| Z15_0008A11: | 七大地獄の相なり。次第不同に注す。亦無間地獄に |
| Z15_0008A12: | 者殊重罪を人の墮るなり。謂五逆を造る人。四重を犯 |
| Z15_0008A13: | する人。空しく信施を受る人。因果を撥無したる人。 |
| Z15_0008A14: | 大乘を誹謗したる人。亦父母師長に不孝なる人。佛像 |
| Z15_0008A15: | 僧坊燒やふり。三寳の物をとり。人をうやしころし。 |
| Z15_0008A16: | 人の科の有無を定て物を取。聖りの物を取たる人な |
| Z15_0008A17: | り。五逆と者一には父を殺し。二には母を殺し。三に |
| Z15_0008B01: | は羅漢僧をころし。四には和したる僧の中をいひた |
| Z15_0008B02: | がへ。五には佛の御身より血をあやす。又因果撥無 |
| Z15_0008B03: | すと者。三寶の敎を背たる人なりと云云。大乘誹謗と |
| Z15_0008B04: | 者。萬の經論を謗。一切の衆生に佛の種子をはします |
| Z15_0008B05: | と云事を不レ信して。殺し惱ます也。四重と者殺盜婬 |
| Z15_0008B06: | 妄なり。亦空しく信施を受と者。念佛讀經等にもせず |
| Z15_0008B07: | して人の供養を受る者なり。亦無間の罪人常の身の |
| Z15_0008B08: | 程にして苦を受に非ず。或は八萬由旬に滿ふさがり。 |
| Z15_0008B09: | 或は一逆を造れば罪人も身の長百由旬。二逆を造れ |
| Z15_0008B10: | ば二百由旬。三逆を造れば三百由旬乃至五逆を作れ |
| Z15_0008B11: | ば五百由旬なり。苦みを受る事も一倍二倍亦爾なり。 |
| Z15_0008B12: | 十住心論取意なり凡諸佛菩薩萬の法は說つくし給へども。無間 |
| Z15_0008B13: | の有樣は皆說盡し不給。其故は聞者見人も。目くれ |
| Z15_0008B14: | 心きえて。其恐ありぬべければなり。亦七大地獄幷 |
| Z15_0008B15: | 諸の地獄の苦を以て一として。無間の苦は千億勝れ |
| Z15_0008B16: | たり。彼この罪人は焦熱地獄を見ては。天上の樂を |
| Z15_0008B17: | 如レ見カ。大苦惱を受る事すこしも無レ間故に。無間と名 |