浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0314A01: | ら省るの功德を。得べき者なり。 |
Z14_0314A02: | 淨土宗の○讃歎すべし。此談も。前に段々承りたれ |
Z14_0314A03: | ば。くどし。さてまづ。事の念佛ぞと。合點して。所謂 |
Z14_0314A04: | 別意之弘願と云ことを。夢にも知られねば。これ進ん |
Z14_0314A05: | では。淨土所立の義に非ず。楷定記云。但信稱名。以 |
Z14_0314A06: | 爲二正業一。故此一行。不レ局二事理一。不レ妨二事理一。不レ可二定執一。 |
Z14_0314A07: | 不レ可二思義一。是名二楷定古今要義一。乃是別意弘願義也と。 |
Z14_0314A08: | 云云さる程に。弘願の名號は。法體不可思議なり。こ |
Z14_0314A09: | の法體は。自ら名號に卽す。これを名卽法とは云な |
Z14_0314A10: | り。然れば。稱名と云と雖ども。事の解。理の解を。作 |
Z14_0314A11: | べからずと合點せば。これを善解と。申すなり。次に |
Z14_0314A12: | 事も理を離れずと知るは。これ心觀無碍にして。已に |
Z14_0314A13: | 道場に趣くなり。荆溪云。至二第五品一。事理不二と。か |
Z14_0314A14: | く靜散さまたげなき。初依の修行を。今時あら凡夫 |
Z14_0314A15: | の。所爲と思はるゝこと。これ退いては。自宗先祖の |
Z14_0314A16: | 敎へにも。背かれぬ。是れ則ち。進退の二途に攝らね |
Z14_0314A17: | ば。私法門に紛れ有るまじ。さて。今談の始終に。自 |
Z14_0314B01: | 宗と淨家とを。相待しての玉ふ。所詮を思ふに。弘經 |
Z14_0314B02: | の用權用實を。にが〲敷。合點し玉へる歟と覺ゆめ |
Z14_0314B03: | り。凡そ智門は。高きを勝れたりとし。悲門は。下れる |
Z14_0314B04: | を妙なりとする謂れを。忘れられしこそ。口をしきこ |
Z14_0314B05: | となれ。 |
Z14_0314B06: | 天台宗ならば○甲斐はなきなり。 此れは。いかに |
Z14_0314B07: | も。人情の執なるべし。眞正の勸めには。非じかし。其 |
Z14_0314B08: | 故は。前々申す通り。台家古今の歷々は。みな明かに |
Z14_0314B09: | 機に隨て。觀念稱名の。二行を勸め玉ふなるに。かく |
Z14_0314B10: | かだましく。觀念の一種のみを勸めては。かの歷々が |
Z14_0314B11: | たは。みな台宗の。甲斐なき人と。なり玉ふなり。藕益 |
Z14_0314B12: | 大師云。念佛觀佛。歸趣同。入門異。初心行人。雜則不レ |
Z14_0314B13: | 成二三昩一。故唯稱二萬德洪名一。便爲二多善根一。然正助兼修。 |
Z14_0314B14: | 本無二定法一と。これ旣に。台家の僧俗にも。稱名の機あ |
Z14_0314B15: | ることを示して。稱名も。觀佛も。歸趣同じければ。唯 |
Z14_0314B16: | 稱名と敎へ玉ひぬ。何ぞ觀佛のみを。專らとせんや。 |
Z14_0314B17: | 其上。明かに。本無定法と。斷り玉ふなれば。强ち觀佛 |