浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0313A01: | るに。若し眞正の談義ならば。鐘鼓をならし。堂にの |
Z14_0313A02: | ぼりて。大衆を雲集し。明白に開示して。たゞ傳ふる |
Z14_0313A03: | ことの。廣からざらんをこそ憂へめ。何の隱さるゝ道 |
Z14_0313A04: | 理あらんや。或はひよつと。不善人には。爲めに說く |
Z14_0313A05: | ことなかれなどを。心得損じられける歟。日本一州 |
Z14_0313A06: | は。本より圓機純熟のことにて。台密禪淨は。共に一 |
Z14_0313A07: | 相一味の。妙法なれば。よも左樣なる。ま違ひにては |
Z14_0313A08: | 侍るまじ。兎角不審に存候。 |
Z14_0313A09: | 他宗の中にも○害あるまじ。 敎義は。敎者と談合 |
Z14_0313A10: | し。禪法は。禪家と說話するが。相應のことなるべし。 |
Z14_0313A11: | 但し大機大用の人も。且く方便門を開き。言詮上に依 |
Z14_0313A12: | て。隨喜する邊りには。隱之の茶をも。たうべん歟。若 |
Z14_0313A13: | し念佛の。理持事持。老子。孔子。茄子。瓠子の。情量を |
Z14_0313A14: | 絕する。向上の𤣥機には。肇公の春風も。なをこれ寢 |
Z14_0313A15: | 言。况や。この野狐涎を吐き出して。禪宗は唯理。淨土 |
Z14_0313A16: | は唯事なんどゝ。事理妄想せる。臭爛纒絆の葛藤を |
Z14_0313A17: | や。これ亦。三家村裏の罵に遇はれんこと。必せり。何 |
Z14_0313B01: | の害なきことか候らはん。 |
Z14_0313B02: | 淨土宗などに向て○罪を得べきが故なり。これ亦。 |
Z14_0313B03: | 諸宗の中に於て。獨り淨土宗のみを。擧げ玉ふこと。 |
Z14_0313B04: | いかなる意にや。昔光明大師。淨土不信向の者を。誡 |
Z14_0313B05: | めて言く。世尊說法時將レ了。慇懃付二屬彌陀名一。五濁增 |
Z14_0313B06: | 時多二疑謗一。道俗相嫌不レ用レ聞。見レ有二修行一起二瞋毒一。方 |
Z14_0313B07: | 便破壞競生レ怨。如レ此生盲闡提輩。毀二滅頓敎一永沈淪。 |
Z14_0313B08: | 超二過大地微塵刧一。未レ可レ得レ離二三塗身一と。これをば。何 |
Z14_0313B09: | と合點し玉ひしぞ。 さて。前に天子經を引て。法を |
Z14_0313B10: | 聞て謗を生ずるは。恒沙の諸佛を。供養するにも勝れ |
Z14_0313B11: | りとす。其落著きならば。必ず說くべからずとは。押 |
Z14_0313B12: | へまじき筈なるに。義理の揃はぬ事かな。沙石集云。 |
Z14_0313B13: | そのかみ。東大寺法師にて。信救得業とて。才覺の仁 |
Z14_0313B14: | あり。山法師のことを。一卷の眞言に造りて。陀羅尼 |
Z14_0313B15: | を說いて云。 |
Z14_0313B16: | 唵。山法師。腹黑々。欲深々。あらにくや。娑婆訶。 |
Z14_0313B17: | と。若し信心ありて。この陀羅尼をくる人は。內に自 |