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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0315A01: のみに。定るべき謂れなし。然れば。古今の知識がた
Z14_0315A02: の如く。機に隨て二行を。自行化他し玉ふが。然るべ
Z14_0315A03: き樣に存候。 さて旁觀に。一代の法門は。皆吾宗の
Z14_0315A04: 法門なりと云はる。さあらば。禪宗の向上の一著も。
Z14_0315A05: 淨土宗の稱名も。皆台家の修行なれば。これを勸め
Z14_0315A06: て。甲斐なき筈は。有るまじ。又台宗綱要には。台家の
Z14_0315A07: 意は。觀念に事觀あり。理觀あり。稱名に事持もあり。
Z14_0315A08: 理持もある故に。衆機を攝すとあり。今談は。大にこ
Z14_0315A09: と變りて。一槪に觀念を。專らにせよと云はる。左樣
Z14_0315A10: にことば違ふては。聽衆甚だ迷感すべし。
Z14_0315A11: 時に享保○口授し畢るものなり。前の序末に。年月
Z14_0315A12: 名字あれば。縱ひ起畢を。云はるゝにしても。餘りべ
Z14_0315A13: た付て。くどし。さてつら〱。一部の趣を見るに。本
Z14_0315A14: 宗は壞亂して。他人を輕侮し玉ふこと。何とも傷まし
Z14_0315A15: く存ずれば。願は理に就て心を囘し。功を修して過を
Z14_0315A16: 補ひ。共に佛敎を扶て。同じく群生を益し玉へ。至禱
Z14_0315A17: 々々。
Z14_0315B01: 摘欺說すでに竟る。時に哈哈山人云。旁觀の釋難に
Z14_0315B02: も。理持なれども。稱名なれば。觀念の念の所へは。入
Z14_0315B03: り難しと云て。觀念と理持とを。きと二法に分けられ
Z14_0315B04: しを。談義は。ひとつにせられたり。加樣なる。自語相
Z14_0315B05: 違も。澤山にて。又くど〲敷こと有之は。とかく。
Z14_0315B06: 衰老の所爲ならんと。實語道人云。よく〱。談義を
Z14_0315B07: 風味するに。他なし。此れは。淨土宗。易行の勸化の。
Z14_0315B08: 利益廣大なることを。殊の外。うらやみて。述作せれ
Z14_0315B09: し樣に。覺へ侍ると。護法先生云。だんぎぼとは。是魚
Z14_0315B10: の異名ぞかし。魚は。水に舍す諸の衆主をして。水難に逢はしむるなり。の。謂
Z14_0315B11: れあるか。これ不祥の名なり。今也。摘欺說いづ。頗る
Z14_0315B12: その不祥を呵禁して。世出世間を。擁護する者に似た
Z14_0315B13: りと。云云絕筆の偈云。
Z14_0315B14:   其 一
Z14_0315B15: 西方大道易修持。無上法門焉用疑。六字妙經純熟了。
Z14_0315B16: 金臺上品禮阿彌
Z14_0315B17:   其 二

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