浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0308A01: | 善住天子經○顯はさんが爲なり。此段は。夢中の邪 |
Z14_0308A02: | 味あり。それ故。校量の例にとて。天子經を。引きは引 |
Z14_0308A03: | かれしかど。右の通り。變化の巡禮やど。少も珍らか |
Z14_0308A04: | ならざれば。わる口と申す者も。有レ之まじきに。いら |
Z14_0308A05: | ぬことかな。其上。荆溪などは。慈恩の。大乘を立てゝ。 |
Z14_0308A06: | 一乘を宗重せられぬを斥ふ。證にとて引玉ふ。彌陀經略記にも。 |
Z14_0308A07: | 亦この經を引。因て近代習二大乘一者等といへり。今談は。自因 |
Z14_0308A08: | を偏執して。地緣を輕んずる例にとれり。殊の外の相 |
Z14_0308A09: | 違かな。 |
Z14_0308A10: | 三條あたりの○結構なる處なり。 これ深く。未究 |
Z14_0308A11: | 竟。可思議の法門に。貪著せられて。さら〱諸佛威 |
Z14_0308A12: | 神の。建立し玉ふ。不可思議功德に。かまはれねば。唯 |
Z14_0308A13: | とにかくに。同居の淨穢を勝劣して。うれしきことに |
Z14_0308A14: | 思はる。愚謂らく。氷蠶は寒きを知らず。火鼠は𤍠き |
Z14_0308A15: | を知らず。蓼虫は苦きを知らず。糞蛆は臭きを知らざ |
Z14_0308A16: | るは。これ生と俱に。化するが故なり。今談は自因の |
Z14_0308A17: | 偏見に溺れ。これと俱に化して。自ら知れず。悲ひか |
Z14_0308B01: | な。 |
Z14_0308B02: | 至極愚痴○たんぬべし。 左樣に。曇鸞。道綽。光明。 |
Z14_0308B03: | 千福等を。巡禮やどへ。招かれては。宜しかるまじ。其 |
Z14_0308B04: | 上前々は。淨土の祖師達を。菩薩の。大悲方便なる樣 |
Z14_0308B05: | に云はれ。此にはかく謗らるゝこと。不正直なる口上 |
Z14_0308B06: | に聞ゆ。問。この愚痴無智とは。今時衆生の。昩劣なる |
Z14_0308B07: | 者を。云なるべし。曇鸞。道綽等の。御身の上には。あ |
Z14_0308B08: | るまじくや。答。不レ然。智慧ある者は。三觀にて往生 |
Z14_0308B09: | し。愚癡なる者は。稱名にて往生すとあり。曇鸞。道綽 |
Z14_0308B10: | 等は。皆これ指方立相の稱名を。自行化他とし玉へ |
Z14_0308B11: | ば。これを愚痴無智と申さで。何と申すべきや。天如 |
Z14_0308B12: | 禪師云。今不レ究二如來之了義一者。見二修淨土之人一。則笑レ |
Z14_0308B13: | 之曰。彼學二愚夫愚婦之所爲一。何其鄙哉。余嘗論。其非レ |
Z14_0308B14: | 鄙二愚夫愚婦一也。乃鄙二文殊。普賢。馬鳴。龍樹等一也。此 |
Z14_0308B15: | 等之人。非三特自迷二正道一。自斷二佛種一。且成二謗法之業一。又 |
Z14_0308B16: | 招二鄙聖之殃一。可レ不レ戒哉と。此れに準ぜぱ。其非レ巡二-禮 |
Z14_0308B17: | 愚癡無智輩一也。乃巡二-禮曇鸞。道綽。光明。千福等一也と。 |