浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0307A01: | 如くなれば。誰かこれを疑はん。 |
Z14_0307A02: | 事の念佛の人が○ゑをるまじ。 古人の。の玉ふ樣 |
Z14_0307A03: | に。餓鬼は。水を火と見ることなれば。さ思はるゝが |
Z14_0307A04: | 尤にや。 |
Z14_0307A05: | かやうに云を○しかるべし。凡夫往生の。變化巡禮 |
Z14_0307A06: | やどなることは。佛地論等よりこのかた。古めきし談 |
Z14_0307A07: | なり。何の珍しきことありて。勿體なしと。しかり申 |
Z14_0307A08: | さん。何者。諸の法は。內に非ず。外に非ず。非外の故 |
Z14_0307A09: | に諸佛の解脫は。心行に於て求め。自因なり。非內の故に。 |
Z14_0307A10: | 衆生感あれば。諸佛護念し玉ふ。他緣なり。それ故。此方な |
Z14_0307A11: | どにては。唯その非外の。心佛にのみ。心うかれて。更 |
Z14_0307A12: | に佛の威加に依て。微妙廣大なる。實報莊嚴を見る。 |
Z14_0307A13: | 非內の益を知られぬ。無根の程を。笑止に存ずるばか |
Z14_0307A14: | りなり。天台大師云。但信レ有二心佛一。不レ信二諸佛。威神所 |
Z14_0307A15: | 加一と。肇法師云。天澤無レ私。不レ潤二枯木一。佛威雖レ普不レ |
Z14_0307A16: | 立二無根一と。よく〱此等を三復し玉へ。 |
Z14_0307A17: | 此方の心○たきつけんとの心なり。左樣の心は。我 |
Z14_0307B01: | 慢勝他の樣に聞へて。をとなしからず。なれば。たき |
Z14_0307B02: | つけずとも。たゞ卽心の利益のみを。談ぜられて。よ |
Z14_0307B03: | き筈なり。若し又。宗々立破の習ひにて。餘法と授量 |
Z14_0307B04: | せられたくは。法相。三論。華嚴。眞言なんどゝも。相 |
Z14_0307B05: | 待せらるべきに。ひたと淨家のみを。相手とし玉ふこ |
Z14_0307B06: | と。心あらん人は。偏に愛惡を以て。攻めらるゝ。人情 |
Z14_0307B07: | かと存候べし。宜しからぬ心入なり。 |
Z14_0307B08: | かやうの○あることなり。左樣に。淨家ばかりを簡 |
Z14_0307B09: | み出して。相手とする。偏局なる校量は。經論の中に |
Z14_0307B10: | は。終に承り及ばず候。 |
Z14_0307B11: | 事理の勝劣を○今此れを云なり。弘願の念佛は。事 |
Z14_0307B12: | 理を以て。勝劣のならぬわけ。前々に申置けり。且つ |
Z14_0307B13: | 又。鄭丞相の。禪敎律法門。莫レ如二修淨土一と。鏡大師の。 |
Z14_0307B14: | 念佛功德。多二六波羅密一。百千萬倍と。元禪師の。念佛 |
Z14_0307B15: | 敎門。勝二過一切敎門一と。の玉ふ味ひを。こまやかに學 |
Z14_0307B16: | 得し。而して後ち。諸佛の威加を被むれば。不レ管二事 |
Z14_0307B17: | 理一と云。案外なる法門を。信受せられよかし。 |