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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0302A01: て。隨緣假を忘れ。戱論を事とすべけんや。道綽禪師
Z14_0302A02: 云。若一念稱阿彌陀佛。卽能除却八十億劫。生死之
Z14_0302A03: 。一念旣爾。況修常念。卽是恒懺悔人也と。これに
Z14_0302A04: 依るに。今時稱名する人は。皆これ無量の罪惡を滅す
Z14_0302A05: る。廣大無邊なる。懺悔の功德あるなり。されば光明
Z14_0302A06: 大師。この密旨を傳へて。一切善業回生利。不
Z14_0302A07: 彌陀號。念々稱名常懺悔。人能念佛佛還憶とは。釋
Z14_0302A08: し玉へり。何者衆生聖を去ること遙遠なれば。機解浮
Z14_0302A09: 淺にして。無生の懺。叶はず。稱名は。時機に趣て。修
Z14_0302A10: し易く悟り易ければなり。かほどめでたき。時機相應
Z14_0302A11: なる。懺悔の功德をば敎へ玉はずして。大なれども。
Z14_0302A12: 要ならぬ。五品六根などの。深觀を以て。博地のあら
Z14_0302A13: 凡夫へ。勸めらるゝこと。機敎時乖。難修難入りなど
Z14_0302A14: の。御釋をば。何と合點し玉へるや。
Z14_0302A15: さて又○結構至極なり。凡そ卽心觀成は。必ず六卽
Z14_0302A16: の位を以て定る。習ひなるに。今談の僻にて。すきと
Z14_0302A17: これにかまはれず。故にその淨土の感見とも。都て虛
Z14_0302B01: 構となり畢ぬ。さればとて。捨てゝも置かれねば。姑
Z14_0302B02: く與奪を以て。これを辨ぜん。まづ與へてこれをいは
Z14_0302B03: ば。名字は。修來修に通ずれども。全く二惑を伏せざ
Z14_0302B04: れば。縱ひ同居にして。橫に三土を。具することを了
Z14_0302B05: ずとも。未だこれを顯すこと能はず。五品に及で。漸
Z14_0302B06: く三昩を成じて。五住圓に伏しぬ。故に未だ見斷せざ
Z14_0302B07: れども。實報の。めでたき莊嚴を。拜見すること。此土
Z14_0302B08: の華嚴大會に。身土の難思を。感見するが如し。是れ
Z14_0302B09: 則ち彼の尊特。及び所依の地を見るは。必ず觀行已上
Z14_0302B10: なり。悠々たる平凡夫の境界には非ず。然るに。觀行
Z14_0302B11: 相似も。實報の華を。見は見れども。乃ち加被に依る
Z14_0302B12: が故に。其相をぼろにして。はんなりとせず。喩へば。
Z14_0302B13: 老人の見る華の樣なれば。これを麤見と云なり。分證
Z14_0302B14: は。實報の果報に住す。其相已に明かなること。喩へ
Z14_0302B15: ば。少人の見る花の如し。これを開祕藏と云なり。所
Z14_0302B16: 謂隨功感土とは。是なり。されば。觀行相似。なをこ
Z14_0302B17: れ霧中看なり。況や名字博地の一向に三土を。感見せ

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