浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0302A01: | て。隨緣假を忘れ。戱論を事とすべけんや。道綽禪師 |
Z14_0302A02: | 云。若一念稱二阿彌陀佛一。卽能除二却八十億劫。生死之 |
Z14_0302A03: | 罪一。一念旣爾。況修二常念一。卽是恒懺悔人也と。これに |
Z14_0302A04: | 依るに。今時稱名する人は。皆これ無量の罪惡を滅す |
Z14_0302A05: | る。廣大無邊なる。懺悔の功德あるなり。されば光明 |
Z14_0302A06: | 大師。この密旨を傳へて。一切善業回生利。不レ如三專 |
Z14_0302A07: | 念二彌陀號一。念々稱名常懺悔。人能念レ佛佛還憶とは。釋 |
Z14_0302A08: | し玉へり。何者衆生聖を去ること遙遠なれば。機解浮 |
Z14_0302A09: | 淺にして。無生の懺。叶はず。稱名は。時機に趣て。修 |
Z14_0302A10: | し易く悟り易ければなり。かほどめでたき。時機相應 |
Z14_0302A11: | なる。懺悔の功德をば敎へ玉はずして。大なれども。 |
Z14_0302A12: | 要ならぬ。五品六根などの。深觀を以て。博地のあら |
Z14_0302A13: | 凡夫へ。勸めらるゝこと。機敎時乖。難レ修難レ入りなど |
Z14_0302A14: | の。御釋をば。何と合點し玉へるや。 |
Z14_0302A15: | さて又○結構至極なり。凡そ卽心觀成は。必ず六卽 |
Z14_0302A16: | の位を以て定る。習ひなるに。今談の僻にて。すきと |
Z14_0302A17: | これにかまはれず。故にその淨土の感見とも。都て虛 |
Z14_0302B01: | 構となり畢ぬ。さればとて。捨てゝも置かれねば。姑 |
Z14_0302B02: | く與奪を以て。これを辨ぜん。まづ與へてこれをいは |
Z14_0302B03: | ば。名字は。修來修に通ずれども。全く二惑を伏せざ |
Z14_0302B04: | れば。縱ひ同居にして。橫に三土を。具することを了 |
Z14_0302B05: | ずとも。未だこれを顯すこと能はず。五品に及で。漸 |
Z14_0302B06: | く三昩を成じて。五住圓に伏しぬ。故に未だ見斷せざ |
Z14_0302B07: | れども。實報の。めでたき莊嚴を。拜見すること。此土 |
Z14_0302B08: | の華嚴大會に。身土の難思を。感見するが如し。是れ |
Z14_0302B09: | 則ち彼の尊特。及び所依の地を見るは。必ず觀行已上 |
Z14_0302B10: | なり。悠々たる平凡夫の境界には非ず。然るに。觀行 |
Z14_0302B11: | 相似も。實報の華を。見は見れども。乃ち加被に依る |
Z14_0302B12: | が故に。其相をぼろにして。はんなりとせず。喩へば。 |
Z14_0302B13: | 老人の見る華の樣なれば。これを麤見と云なり。分證 |
Z14_0302B14: | は。實報の果報に住す。其相已に明かなること。喩へ |
Z14_0302B15: | ば。少人の見る花の如し。これを開祕藏と云なり。所 |
Z14_0302B16: | 謂隨レ功感レ土とは。是なり。されば。觀行相似。なをこ |
Z14_0302B17: | れ霧中看なり。況や名字博地の一向に三土を。感見せ |