浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0294A01: | されしに。今の人は。稱名の一行を。そのまゝ一切行 |
Z14_0294A02: | なりと。見ることはならず。さて〱古今。間の有る |
Z14_0294A03: | ものかな。さて日本國は。とりわき。稱名念佛が。時 |
Z14_0294A04: | 機相應なりと云ふ義は。これもと。三論宗より出た |
Z14_0294A05: | り。決定往生集云。又彼彌陀。及二菩薩。先於二此界一。發二 |
Z14_0294A06: | 菩提心一。故於二此土一。偏有二因緣一。加之。白馬之敎法。初傳 |
Z14_0294A07: | 之時。彌陀靈像。早來二於此一矣。救世菩薩。迹託二於上宮一。 |
Z14_0294A08: | 荒陵精舍。臺當二於東門一。事緣相會。行業可レ作。彌陀行 |
Z14_0294A09: | 者。不レ可レ不レ察。乃至。良以西方敎門。運數當レ時等と。 |
Z14_0294A10: | 是なり。この義。尤も道理に叶て。たふときことなれ |
Z14_0294A11: | ば。とて。淨土宗にも。とも〲に稱揚弘通。いたすと |
Z14_0294A12: | かや。か樣のことを。知られぬ故。とかく淨土宗の。私 |
Z14_0294A13: | ごとぞと思はれて。腹立し玉ふなり。さて。當今は |
Z14_0294A14: | 末法なれば。時機相應は。申に不レ及。其上。十方諸佛 |
Z14_0294A15: | の中に於て。いかなるわけにや。獨り彌陀如來のみ。 |
Z14_0294A16: | 此娑婆の衆生と。因緣深く。ましませば。日本國は。勿 |
Z14_0294A17: | 論のこと。天竺震旦。南蠻。北狄までも。みな悉く。彼 |
Z14_0294B01: | の佛名を稱ふるが。天然自然に。相應なる法なりと。 |
Z14_0294B02: | 古今儒釋の智者達。敎導し玉ふ故。あり難さの餘り。 |
Z14_0294B03: | 淨土宗には。別して時機相應と。勸め申すことにはな |
Z14_0294B04: | りぬ。故に天台大師云。問。十方佛土中。何須三徧念二西 |
Z14_0294B05: | 方。阿彌陀佛一耶。答。釋迦大師。一代說法。處々聖敎。 |
Z14_0294B06: | 唯勸二衆生一。專心偏念二阿彌陀佛一。當レ知彼佛。與二此世界一。 |
Z14_0294B07: | 偏有二因緣一。何以得レ知。無量壽經云。末世法滅之時。特 |
Z14_0294B08: | 留二此經一。百年在レ世接二引衆生一等と。道綽禪師云。但阿 |
Z14_0294B09: | 彌陀佛。與二觀音。大勢至一。先發心時。從二此界一去。於二此 |
Z14_0294B10: | 衆生一。偏是有緣。是故釋迦。處々難歸と。千福禪師云。 |
Z14_0294B11: | 佛敎令下念二阿彌陀佛一。卽見中十方。一切諸佛上以下此佛。特 |
Z14_0294B12: | 與二娑婆衆生一有緣。先於二此佛一。專心稱念。三昩易レ成。 |
Z14_0294B13: | 除レ障滅レ罪。光明遍照。見中十方佛上也と。道鏡大師云。十 |
Z14_0294B14: | 方佛中。彌陀佛與二衆生一。結緣最深と。荆溪大師云。問。 |
Z14_0294B15: | 同居類多。何必極樂。答。敎說多故。由二物機一故。是攝 |
Z14_0294B16: | 生故。令二專注一故。宿緣厚故。約二多分一故この六故の義。いとたふとし。等 |
Z14_0294B17: | と。圭峯大師云。彌陀願重。偏接二娑婆一と。慧心先德云。 |