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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0293A01: 釋迦末世。彌陀施化。幸生此時。知機緣熟。念佛往生。
Z14_0293A02: 何有疑乎。時機猶生。行業難熟と。如是なれば淨土
Z14_0293A03: 宗の口稱を以て。時機相應と仕るは。誠に天下の公義
Z14_0293A04: ならずや。不私好公義とは。古人の敎へなる
Z14_0293A05: に。いかなれば今談は。不幸に。この公義をもどき。左
Z14_0293A06: 樣ばかりでなき筈とて。ひたふる。これを嫌はるゝ
Z14_0293A07: や。
Z14_0293A08: 時機相應と云へども○間有之ことなり。 此また摧
Z14_0293A09: 邪。谷響の邪味あり。 さて。日本が。みな淨土宗に
Z14_0293A10: も。ならねども。しかし。淨土宗の意は。日本はさて置
Z14_0293A11: き。天竺震旦。十方世界。をしなへて。當今は末法なれ
Z14_0293A12: ば。皆悉く稱名を勤むるが。時機相應ぞと。立るなり。
Z14_0293A13: 因て龍舒居士は。能勸一人淨土。以此善根。莊
Z14_0293A14: 往生功德。可也。況勸五人十人乎。又況使其受勸者。
Z14_0293A15: 轉以相勸。遞相繼續。而不一レ已乎。如是。則西方之說。
Z14_0293A16: 天下と云。大慈菩薩は。勸至十餘人。福德已無
Z14_0293A17: 量。如百與一レ千。名爲眞菩薩。又能過萬數。卽是阿
Z14_0293B01: 彌陀との玉へり。又一元禪師は。他の有緣なる。龍華
Z14_0293B02: 勝會を廢却して。强て稱名を。勤められしも。蓋しこ
Z14_0293B03: れ時機相應なるを。以ての故なり。さればとて。世界
Z14_0293B04: 中が。みな淨土宗になれと。云ことには非ず。慈恩大
Z14_0293B05: 師。智覺禪師などの。御勸化の意ならば。何宗に依ら
Z14_0293B06: ず。宗敎の學問は。兎も角も。修行邊は。みな稱名往生
Z14_0293B07: すべしとの。御ことなり。かの霖禪師の。吾志在禪宗
Z14_0293B08: 而行在淨土との玉ふも。卽ち其意なるべし。是れ乃
Z14_0293B09: ち稱名は固より金口の。御褒美あそばせし。普接三根
Z14_0293B10: の。妙法なれば。彌よ時機に約して。諸宗一同に。勤行
Z14_0293B11: すべきこと。天下の公義なり。か樣のわけを呑込まれ
Z14_0293B12: ず。諸宗もと一佛の法なり。一行卽ち一切行なりと
Z14_0293B13: 云。大觀の眼なく。稱名は。時機相應と云を聞て。こは
Z14_0293B14: 淨土宗の。私かと惑ふ。ねたさに。さま〲の妄執が。
Z14_0293B15: 生じけるなり。若し淨土宗の私ならば。何とて他宗の
Z14_0293B16: 歷々たる。慈恩。智覺等の大祖師。これを勸誘し玉は
Z14_0293B17: んや。古の人は。馬のあしをさへ。卽ち阿字と。聞きな

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