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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0291A01: らず。唯心の旨にも。達せられぬが如し。
Z14_0291A02: 智慧明らかに○求め玉へばなり。その智慧に。だんだ
Z14_0291A03: んこれあらば。など初めより。上中下根の。だん〱
Z14_0291A04: を分て勸めず。凡聖混雜して。紛らかさるゝや。又修
Z14_0291A05: 行の位。だん〱にこれあらば。など當今末法の。時
Z14_0291A06: を觀じ。無行無證の。機を知て勸むる。淨土宗を。議せ
Z14_0291A07: らるゝや。仰せの如く。智慧にだん〱あり。修行に
Z14_0291A08: だん〱ある故にこそ。立ちたる淨土宗なれ。この氣
Z14_0291A09: 味を呑込まずして。かくの通りの玉ふは。鼻のきかぬ
Z14_0291A10: 者が。名香の薰を說に。同じからずや。
Z14_0291A11: さて又淨土宗は○なきはづなり。此段は。摧邪。谷
Z14_0291A12: 響の邪味あり。さて淨土宗にて。稱名を時機相應と
Z14_0291A13: 申は。もとより。公平にして私なく。天下と同心なる
Z14_0291A14: こと歟と。存ずるなり。其故は。既に無行無證の時に
Z14_0291A15: て。分證相似は。申に及ばず。四信五品に。至ることだ
Z14_0291A16: にもならぬ。三學の分なき。機根なれば。めでたき卽
Z14_0291A17: 心觀佛の修行も。決定してなり難し。かゝるをりに
Z14_0291B01: は。稱名を以て。順次に往生して。無生を證得するこ
Z14_0291B02: と。豈に相應の至りならずや。大悲經云。正法千年。像
Z14_0291B03: 法千年。末法萬年
Z14_0291B04:   靑龍云。有敎有行。有果證。名爲正法。有
Z14_0291B05:   有行。而無果證。名爲像法。唯有其敎。無行無
Z14_0291B06:   證。名爲末法
Z14_0291B07: と。坐禪三昩經云。行者一心求道時。常當察時方
Z14_0291B08: 便。若不時無方便。是應失不一レ利と。大經云。
Z14_0291B09: 當來之世。經道滅盡。我以慈悲哀愍。特留此經。止住
Z14_0291B10: 百歲と。此等の金經に依て。時機相應と云ことを。立
Z14_0291B11: たるなり。故に道綽禪師云。約時被機。勸歸淨土
Z14_0291B12: 者。若敎赴時機。易修易悟。談義。氣を付られよ。若機敎時乖。難
Z14_0291B13: 修難談義。氣を付られよ。と。この御釋は。淨土宗にて。時機相
Z14_0291B14: 應を立る。肝心なり。又云。當今末法。現是五濁惡世。
Z14_0291B15: 唯有淨土一門。可通入。故大經云。若有衆生。稱
Z14_0291B16: 我名字。若不生者。不正覺末法は。唯稱名のみ通ずれば時機相應と云に。氣を付られ
Z14_0291B17: よ。又復一切衆生。都不自量談義は。自ら量られしや。若據大乘。眞

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