浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0285A01: | 者なり。さてこそ佛も。淨土の法門を。褒美して。一切 |
Z14_0285A02: | 世間。極難信法とは。說き玉ひぬれ。されば佛の。不思 |
Z14_0285A03: | 議智と申は。よく少を以て多とし。近を以て遠とし。 |
Z14_0285A04: | 輕を以て重とし。短を以て長とし玉ふ。 |
Z14_0285A05: | この少多近遠。輕重短長のことに付て。種々の義 |
Z14_0285A06: | あれども。今且くこれを略す。 |
Z14_0285A07: | 自在無碍の法なれば。彼の報生三昩を得て。用に出入 |
Z14_0285A08: | なき。大菩薩すら。なを思ひ議られぬ。境界なるを。罪 |
Z14_0285A09: | 業深き。凡夫の身に。及ばぬことを。思議しつゝ。事の |
Z14_0285A10: | 念佛なり。理觀がかけたり。なんどの玉ふは。蜉蝣撼二 |
Z14_0285A11: | 大樹一にてはなしや。さて又。淨土宗の。台家に勝れ |
Z14_0285A12: | たりと申は。別に高上なる處。ある故には非ず。たゞ |
Z14_0285A13: | 時を鑑み機に應じて。往生を求るが故に。台家に用る |
Z14_0285A14: | 所の。三觀の智慧を。悉くすて。台家に淺きことゝ思 |
Z14_0285A15: | へる。口稱の法を。不思議智の。弘願に望めて。甚深微 |
Z14_0285A16: | 妙の法となすが。淨土宗の台家に勝れたる所なり。此 |
Z14_0285A17: | 他緣加持の旨に暗き人は。理觀觀心をのみ。貴きこと |
Z14_0285B01: | ゝ沙汰する故に。各々持あはせたる。智慧を極めたが |
Z14_0285B02: | るなり。末の代に。智慧を極めたがるは。是れ却て勝 |
Z14_0285B03: | れざる處なり。是故に。吉水大師も。機根くらべには。 |
Z14_0285B04: | 源空。かちたりとは。の玉へり。よく〱思ひ明むべ |
Z14_0285B05: | し。されば鄭丞相云。人皆謂。修二淨土一。不レ如二禪敎律一。 |
Z14_0285B06: | 余獨謂。禪敎律法門。莫レ如レ修二淨土一。夫眞淨明妙。虛徹 |
Z14_0285B07: | 靈通。凡在二智愚一。皆具二此性一。根塵幻境。相與論胥。生死 |
Z14_0285B08: | 輪廻。窮レ劫不レ斷。故釋氏。以二禪敎律。假說方便一。使三之 |
Z14_0285B09: | 從レ門而入。俱得二超悟一。惟無量壽佛。獨出二一門一。曰二修行 |
Z14_0285B10: | 淨土一。如二單方治レ病。簡要直截一。一念之專。卽到二彼岸一。 |
Z14_0285B11: | 不レ問二緇白一。皆可二奉行一。但知下爲レ化二愚俗一。淺近之說上。其 |
Z14_0285B12: | 實則成二佛道一。掩徑之途。乃至。總以觀レ之。論二其所入一。 |
Z14_0285B13: | 則禪敎律。要二其所歸一。則戒定慧。不レ由二禪敎律一。而得二戒 |
Z14_0285B14: | 定慧一者。其唯淨土之一門乎等と。これ亦あり難き。法 |
Z14_0285B15: | 語なるべし。 |
Z14_0285B16: | 事理の二行は○能く思ふべし。迦才師などの。了簡 |
Z14_0285B17: | に依るに。上根上智の人は。事理兼修し。その下根は。 |