浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z14_0281A01: | の。作法にてこそあれ。他家は。あながち左樣ではな |
Z14_0281A02: | し。さるをまた。外になしとの玉ふ。其過前の如し。 |
Z14_0281A03: | 因て心地觀經○明らかなることなり。佛は已に。對 |
Z14_0281A04: | 機說法の御德を。備へ玉ひにければ。いかにも。一類 |
Z14_0281A05: | の觀心をすける。機の爲には。左樣の說が。ある筈な |
Z14_0281A06: | り。然るに梵網經云。戒如二明日月一。亦如二瓔珞殊一。微塵 |
Z14_0281A07: | 菩薩衆。由レ是成二正覺一と。これ則ち。受戒もまた究竟 |
Z14_0281A08: | 解脫す。金剛經云。讀二誦此經一。罪業消滅。得二三菩堤一と。 |
Z14_0281A09: | これ則ち。誦經も。また究竟解脫す。寳篋印陀羅尼經 |
Z14_0281A10: | 云。誦二此神呪一。纔至二七遍一。至二極樂界一。位在二補處一と。こ |
Z14_0281A11: | れ則ち。誦呪も。また究竟解脫す。無量壽經云。其佛本 |
Z14_0281A12: | 願力。聞レ名欲二往生一。皆悉到二彼國一。自致二不退轉一と。こ |
Z14_0281A13: | れ則ち。念佛も。また究竟解脫す。豈に明かならずや。 |
Z14_0281A14: | 故云。佛敎多門八萬四。正爲二衆生機不一レ同と。なれば。 |
Z14_0281A15: | たゞ觀心のみ。究竟解脫の法なりと。偏執するは。あ |
Z14_0281A16: | しゝ。 |
Z14_0281A17: | 達磨大師○見性成佛の旨と云り。此は。禪宗の至極 |
Z14_0281B01: | 大事。かたの如く。不案內なる沙汰なり。縱ひ此方よ |
Z14_0281B02: | り。無理に。直指人心は。觀心の妙旨なりと。推し定む |
Z14_0281B03: | るとも。達磨の一宗は。本より情見を絕す。寧ろ口耳 |
Z14_0281B04: | 言句を以て。商量擬議すべけんや。旣に敎者にても。 |
Z14_0281B05: | 合點の好は。彼宗を指て。語親雙絕。致レ令二觀心無一レ措 |
Z14_0281B06: | とは。いはずや。況や向上の一路子は。纔かに脣吻に |
Z14_0281B07: | 涉れば。便ち言詮に落つ。直指人心。猶これ鈍漢。佛の |
Z14_0281B08: | 一字。吾聞くことを喜まず。見性成佛。都來これ錯れ |
Z14_0281B09: | ば。碧眼の胡兒も。繫驢橛なり。故云直指人心。見性成 |
Z14_0281B10: | 佛。亦方便之一揆耳と。か樣のわけを知らずして。禪 |
Z14_0281B11: | 宗の至極大事と。思はれなば。恐は天童禪師に。呵ら |
Z14_0281B12: | れ玉はん。されば馬大師の。卽心非心も。曲て人情に |
Z14_0281B13: | 順ふの。第二義門なり。若し大事を稱揚せば。これ開 |
Z14_0281B14: | 口得ず。豈に伊は非心。我は卽心の。分別あらんや。何 |
Z14_0281B15: | ぞ梅子の。熟と未熟とを說ん。この無事界中の。禪和 |
Z14_0281B16: | 子に向ひ。妄りに分別情量の。觀心を以て。推しあて |
Z14_0281B17: | がはれば。誰か絕倒せざらんや。請ふ具眼の侯。錯て |