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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0279A01: りとも云ひつべし。四者。四明所引の文を。校勘せら
Z14_0279A02: れぬなり。謂く。四明。起信の文を引玉ふこと。處々に
Z14_0279A03: あり。今且く三書を擧ん。一には妙宗鈔。二には融心
Z14_0279A04: 解。三には復楊文公書なり。この中。妙宗融心に引け
Z14_0279A05: る文は。其義よく通ず。但し復楊公書は。兩處に出た
Z14_0279A06: り。一には敎行錄。二には樂邦文類にて。共に石芝の
Z14_0279A07: 編集なり。今談に引るゝは。卽ち敎行の文なり。然る
Z14_0279A08: に融心に。旣懼此土。缺緣信退と云ひ。妙宗に。信心
Z14_0279A09: 退失。などゝ云ふに照せば。敎行の。懼謂信心。意欲退
Z14_0279A10: 者より。文類の。懼謂信心。缺緣退失と云方が。善本の
Z14_0279A11: 樣に。思はるゝなり。信心を懼れてと云よりは。信心
Z14_0279A12: の退失を懼れてと云が。其義明かなればなり。これを
Z14_0279A13: 校勘せられぬは。不吟味かと覺ゆ。五者。訓點あやま
Z14_0279A14: る。謂く。その文義の。明白ならぬ方を。引れし故に。
Z14_0279A15: 信心意欲一レ退と讀れぬ。あしゝ。懼謂の謂は。謂念な
Z14_0279A16: り。意欲の欲は。願念なり。念を念ずと云點。付られ
Z14_0279A17: ず。故に且くこの文にて訓ぜば。懼謂信心。意欲退者
Z14_0279B01: と。點ずべし。上來の五失を點撿して。げにもと思ひ
Z14_0279B02: 玉はゞ。願は引なをされよ。
Z14_0279B03: 四明尊者○わけとし玉ひ。 四明の。起信を引玉ふ
Z14_0279B04: は。率むね圓修三觀の證なり。故に非圓三觀。寧照
Z14_0279B05: とも。自一心三觀。將何觀之とも。答有諦觀。必
Z14_0279B06: 能賭見すとも云へり。此れ蓋し妙觀を論ずるに就て。
Z14_0279B07: 本宗の正行を。證し玉ふが故に。且く稱名の。勝方便
Z14_0279B08: を略して。たゞ法身觀の。一邊を擧玉ふなり。凡そ末
Z14_0279B09: 世に。行證のなきは。聖敎量なる上。又現量を云にも。
Z14_0279B10: 陳隋以來。三觀を成就せる人は。但これ南岳天台のみ
Z14_0279B11: ならずや。而るに末世行人とは。誰ぞ。若し觀行相似
Z14_0279B12: とせば。旣に其人なし。若し名字已還ならば。これ但
Z14_0279B13: だ聞の學人にて。文行具足せざれば。行人には非じ。
Z14_0279B14: いかん。
Z14_0279B15: 又念阿彌陀佛○證據とし玉へり。 この念法身。も
Z14_0279B16: し海東に依れば。十解已上の修觀とす。故に四明も。
Z14_0279B17: 專念眞法如身者。豈異大乘正信との玉へり。もし新

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