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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0278A01: る誤り多し。一者。本論の文に非ず。謂く。論の正文に
Z14_0278A02: は。復次衆生。初學是法。欲正信。其心怯弱。以
Z14_0278A03: 於此娑婆世界。自畏常値諸佛。親承供養。懼
Z14_0278A04: 信心。難一レ成就。意欲退者。當知如來。有勝方便。攝
Z14_0278A05: 護信心。謂以專意。念佛因緣。隨願得他方佛土。常
Z14_0278A06: 於佛。永離惡道。如修多羅說。若人。專念西方。極
Z14_0278A07: 樂世界。阿彌陀佛。所修善根。回向願求生彼世界。卽
Z14_0278A08: 往生。常見佛故。終無退。若觀彼佛。眞如法身
Z14_0278A09: 常勤修習。畢竟得生。住正定故といへり。この中。勝
Z14_0278A10: 方便に二つあり。一者。專念名號。二者。法身理觀な
Z14_0278A11: り。この二。みな往生す。故に纂註云。復次下。明怯退
Z14_0278A12: 。當知下。標指攝護方便。如修多羅下。引經證成。若
Z14_0278A13: 觀下。對專念勝。前唯專念。此兼理觀。理觀則勝
Z14_0278A14: 前專念。故勤而修之等と。然るに今の所引は。但これ
Z14_0278A15: 四明。取意の文なるが故に。專念名號の。勝方便を闕
Z14_0278A16: り。なれば加樣のをりからは。やはり本文の通りに。
Z14_0278A17: 引がよき筈なり。二者。專念名號のことを知られず。
Z14_0278B01: 謂く。論には。內凡外凡の。往生を擧玉へども。實は怯
Z14_0278B02: 弱下劣の者の爲に。此方便を說とあれば。信外輕毛の
Z14_0278B03: 爲が。正意なり。然るに今。十解已上の。觀佛ばかりを
Z14_0278B04: 擧て。博地下劣の。念佛を引かざるは。豈にその正意
Z14_0278B05: を。失へるに非ずや。三者。その異譯を知られず。謂
Z14_0278B06: く。忝も于閑國の。實叉難陀三藏。制を奉て。此論を重
Z14_0278B07: 譯せられぬ。その重譯の起信には。明らかにたゞ。專
Z14_0278B08: 念佛名のみ有て。理觀のことはなし。其法身を觀ずる
Z14_0278B09: は。往生以後のことなり。今略してこれを引かむ。論
Z14_0278B10: 云。復次初學菩薩。在此娑婆心生怯弱。專念西方阿
Z14_0278B11: 彌陀佛。以諸善根。回向願生。決定得生。永不退轉
Z14_0278B12: 彼聞法。觀佛法身等と。されば重譯の意は。旣に
Z14_0278B13: 下劣怯弱にして。退隨を怖るゝ者の。方便の爲なり。
Z14_0278B14: 其法身を觀ずるは。十解已上なり。十解已上には。退
Z14_0278B15: 隨の怖れなければなりと。因て法身觀をば。往生已後
Z14_0278B16: のことゝせられぬ。この處は。よく龍樹天親の。これ
Z14_0278B17: を義釋し玉ふ意に。叶ひたれば。殆ど舊譯に。勝れた

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