浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0277A01: | 綱と云。觀經𤣥義の序題をば。古德は。一代說法。利生 |
Z14_0277A02: | 之相と云。般舟讃の。初の百餘句をば。古德讚は二敎大 |
Z14_0277A03: | 義と。の玉へり。然るに此等は。佛敎の大意にては。有 |
Z14_0277A04: | るまじや。いかん。若し又佛敎の大意は。觀心なり。そ |
Z14_0277A05: | れを淨家にて。知らぬとのこと歟。此義は。下にて云 |
Z14_0277A06: | ん。さて旁觀に。吉水大師を讃じて。是又法華の。爲 |
Z14_0277A07: | 實施權。開權顯實の心を。よく得玉ふと云へり。爲實 |
Z14_0277A08: | 施權は。佛敎の大意にては。これなしや。若し爾らば。 |
Z14_0277A09: | 此と甚だ相違せり。いかん。 |
Z14_0277A10: | 尤も事の念佛○なきなり。事の念佛は尊めども。淨 |
Z14_0277A11: | 家の人を。尊ぬとのこと。聞へたり。 |
Z14_0277A12: | 天台は勿論○求むるなり。 此は。佛敎の大意を。能 |
Z14_0277A13: | く明らめし人は。皆な極樂往生を求む。曇鸞。光明。吉 |
Z14_0277A14: | 水などは。佛敎の大意を。能く明らめぬ故に。往生を |
Z14_0277A15: | 求め玉はぬとのことなりや。大に不審なり。 |
Z14_0277A16: | 其ゆへは佛法は○しめんが爲なり。斯の言しかり。 |
Z14_0277A17: | それ故。淨土宗などは。六朝の時分より。朝晩つとめ |
Z14_0277B01: | の禮拜ごとに。願共諸衆生。往生安樂國と。唱へ候。 |
Z14_0277B02: | 先づその界內○極樂淨土なり。 此は。安樂集の。第 |
Z14_0277B03: | 三大門の中なる。聖淨二門の。了簡と同じ。この說源 |
Z14_0277B04: | とは淨土の三部經に出たるを。馬鳴菩薩。始てこれ |
Z14_0277B05: | を。起信論に開示し。次に龍樹菩薩。婆娑論の中に。こ |
Z14_0277B06: | れを分別して。南天に鳴り。後に天觀菩薩。往生論を |
Z14_0277B07: | 造て。その修行を。建立し玉へり。於レ之。流支三藏。曇 |
Z14_0277B08: | 鸞菩薩。あひともに。無重壽大仙の。金丹を煉り玉ひ |
Z14_0277B09: | しより。淨土の敎法。天下に彌論せり。其後。天台大 |
Z14_0277B10: | 師。道綽禪師等。流支。曇鸞等の。高迹を慕ひ。十疑論。 |
Z14_0277B11: | 安樂集を著して。これを鳴す。その聲。大にして遠し。 |
Z14_0277B12: | これより末々。宋明に至て。四明。靈芝。雲棲。藕益等 |
Z14_0277B13: | の。ござ〲としたる人々は。申に及ばず。皆この意 |
Z14_0277B14: | を承て。三部經。起信論などを。證據として。淨土を修 |
Z14_0277B15: | 行し玉へり。此れ卽ち。各出二廣長舌相一。稱二讃不可思議 |
Z14_0277B16: | 功德一と。云者歟。 |
Z14_0277B17: | 因て馬鳴菩薩○論判し玉へり。この引文に付て。頗 |