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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0272A01: 云。平等之門。無生之旨。雖卽仰敎生一レ信。其奈力量
Z14_0272A02: 充。觀淺心浮。境强習重等と。か樣の歷々すら。な
Z14_0272A03: を力量未充と仰せらる。況や今日の愚輩は。一生力
Z14_0272A04: を。盡し候とも。決して合點仕るまじ。さて。箭一す
Z14_0272A05: ぢ等の十七字は。例のべた付。
Z14_0272A06: 譬へば砂糖○思はるゝなり。右申す通りなれば。か
Z14_0272A07: 樣の譬喩は。わけもなきこと故。論ずるに及ばず。さ
Z14_0272A08: て。砂糖など入れたるの七字。野鄙にして。くどし。
Z14_0272A09: 昔し天衣○往生卽ち無生なり。この段は。みな沒量
Z14_0272A10: の境界。大機の作略なり。若し敎門に依て。これをい
Z14_0272A11: へば。或は觀功すでに成る。五品の工夫とし。或は生
Z14_0272A12: 體の不可得に通達せる。無生智なりとす。如此。境觀
Z14_0272A13: 相呑の境界は。談義主なども。中々及び玉はじ。況や
Z14_0272A14: 所化の。愚痴無智をや。天衣に。答者のなきを以て。其
Z14_0272A15: 高上なる。風味を知らるべし。但し禪人は。直に本分
Z14_0272A16: に。契當するが故に。あながち。凡聖の階級に拘はら
Z14_0272A17: ず。敎者は機の上下を量りて。以て崇庳を定め。行に
Z14_0272B01: 淺深を分て。而も修證を明す。故に禪人格外の鈴鎚な
Z14_0272B02: どは。次位を立る。修行の例には。なりかぬべし。此義
Z14_0272B03: なを。下にて顯れん。
Z14_0272B04: 此の道理○合點ゆくべし。若し下根の人は。一代
Z14_0272B05: 聞くとも。合點ゆくまじ。其義前々の如し。若し上根
Z14_0272B06: の人は又聞重則慢なるべし。いかん。
Z14_0272B07: 斷へず修行したらば○遂ぐべき者なり。 且く南岳
Z14_0272B08: 大師の如なる。めでたき高僧も。緣觀の無生をば。得
Z14_0272B09: 玉ひぬらん。未だ證理の無生を。悟り玉はねば。猶こ
Z14_0272B10: れ凡夫の所見を。離れ玉はず。然るに今。無生の理が
Z14_0272B11: 朗かにて。畢竟所有なき者の。願生すと云は。此はこ
Z14_0272B12: れ因緣生にて候や。承りたし。さて又。上品上生は。
Z14_0272B13: 觀經の疏に。上品。位當道種とあれば。これ解行の人
Z14_0272B14: なり。然るに今時。在家は勿論。たとひ出家たりとも。
Z14_0272B15: 誰かよく鐵輪の位に。登る者ありや。若しなくんば。
Z14_0272B16: 何ぞ上品上生を。とぐべしと云や。
Z14_0272B17: 然るに又○聞へぬことなり。卽心觀佛の人とは。是

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