浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0272A01: | 云。平等之門。無生之旨。雖二卽仰レ敎生一レ信。其奈二力量 |
Z14_0272A02: | 未レ充。觀淺心浮。境强習重一等と。か樣の歷々すら。な |
Z14_0272A03: | を力量未充と仰せらる。況や今日の愚輩は。一生力 |
Z14_0272A04: | を。盡し候とも。決して合點仕るまじ。さて。箭一す |
Z14_0272A05: | ぢ等の十七字は。例のべた付。 |
Z14_0272A06: | 譬へば砂糖○思はるゝなり。右申す通りなれば。か |
Z14_0272A07: | 樣の譬喩は。わけもなきこと故。論ずるに及ばず。さ |
Z14_0272A08: | て。砂糖など入れたるの七字。野鄙にして。くどし。 |
Z14_0272A09: | 昔し天衣○往生卽ち無生なり。この段は。みな沒量 |
Z14_0272A10: | の境界。大機の作略なり。若し敎門に依て。これをい |
Z14_0272A11: | へば。或は觀功すでに成る。五品の工夫とし。或は生 |
Z14_0272A12: | 體の不可得に通達せる。無生智なりとす。如レ此。境觀 |
Z14_0272A13: | 相呑の境界は。談義主なども。中々及び玉はじ。況や |
Z14_0272A14: | 所化の。愚痴無智をや。天衣に。答者のなきを以て。其 |
Z14_0272A15: | 高上なる。風味を知らるべし。但し禪人は。直に本分 |
Z14_0272A16: | に。契當するが故に。あながち。凡聖の階級に拘はら |
Z14_0272A17: | ず。敎者は機の上下を量りて。以て崇庳を定め。行に |
Z14_0272B01: | 淺深を分て。而も修證を明す。故に禪人格外の鈴鎚な |
Z14_0272B02: | どは。次位を立る。修行の例には。なりかぬべし。此義 |
Z14_0272B03: | なを。下にて顯れん。 |
Z14_0272B04: | 如レ此の道理○合點ゆくべし。若し下根の人は。一代 |
Z14_0272B05: | 聞くとも。合點ゆくまじ。其義前々の如し。若し上根 |
Z14_0272B06: | の人は又聞重則慢なるべし。いかん。 |
Z14_0272B07: | 斷へず修行したらば○遂ぐべき者なり。 且く南岳 |
Z14_0272B08: | 大師の如なる。めでたき高僧も。緣觀の無生をば。得 |
Z14_0272B09: | 玉ひぬらん。未だ證理の無生を。悟り玉はねば。猶こ |
Z14_0272B10: | れ凡夫の所見を。離れ玉はず。然るに今。無生の理が |
Z14_0272B11: | 朗かにて。畢竟所有なき者の。願生すと云は。此はこ |
Z14_0272B12: | れ因緣生にて候や。承りたし。さて又。上品上生は。 |
Z14_0272B13: | 觀經の疏に。上品。位當二道種一とあれば。これ解行の人 |
Z14_0272B14: | なり。然るに今時。在家は勿論。たとひ出家たりとも。 |
Z14_0272B15: | 誰かよく鐵輪の位に。登る者ありや。若しなくんば。 |
Z14_0272B16: | 何ぞ上品上生を。とぐべしと云や。 |
Z14_0272B17: | 然るに又○聞へぬことなり。卽心觀佛の人とは。是 |