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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0271A01: 生の安心になり極るは。南岳天台。なを其人に非ず。
Z14_0271A02: 況やその餘をや。何ぞ其人ありとせん。故に或は百無
Z14_0271A03: 一人とも。或は須就上根とも。釋したり。如此見諦の
Z14_0271A04: 行事を。襖道心へ。勸めらるゝこと。喩へば。一の人の
Z14_0271A05: 振舞を。土民百姓などに。敎るが如し。いと口惜きこ
Z14_0271A06: とに候。
Z14_0271A07: 若し人ありて○大安樂なり。生死ありながら。生死
Z14_0271A08: なきは。これ不生不滅なり。不生不滅は。これ不起法
Z14_0271A09: 忍なり。されば生死に於て。大自在を得たるは。これ
Z14_0271A10: 全く地上の作略ならずや。初住に入れば。一住一切住
Z14_0271A11: にて。一切究竟し。一切自在なればなり。然るに。三根
Z14_0271A12: の風別もなく。六卽の料簡なしに。妄りに一文不知
Z14_0271A13: の。尼入道を勸め。寂滅無生を證りて。生死に於て。大
Z14_0271A14: 自在を得よとは。いかなる意に侍るや。永明の壽禪
Z14_0271A15: 師。曾て左樣の誑惑を。破して云。諸仁者。當自己
Z14_0271A16: 行解。見性悟道。受如來記。紹祖師位。能如馬鳴龍樹
Z14_0271A17: 否。臨命終時。生死去住。定得自在。否。三塗惡道。異
Z14_0271B01: 類中行。出沒自由。定無苦惱否。若其未也。莫一時
Z14_0271B02: 貢高。却致永劫沈淪。自失善利。將復尤一レ誰。嗚呼哀。
Z14_0271B03: 哉。何嗟及矣と。願は談義主。此を以て屋壁に書し。肌
Z14_0271B04: 膚に銘じて。時々に莊誦し。念々に提撕せられよ。
Z14_0271B05: かやうの道理は○合點ゆくべし。いや〱。合點ゆ
Z14_0271B06: くまじ。他は姑く置く。堂公の。一生不合點なる。談義
Z14_0271B07: 主の。勤め得玉はぬにて。よく知れん。
Z14_0271B08: 然れども○ありかぬべし。不生不滅。常寂滅相の理
Z14_0271B09: りを。深く信徹することは。六根淸淨や。十信の初心
Z14_0271B10: なれば。大方ならず。一向にありかぬべし。
Z14_0271B11: 今通一箭路○思はるべし。 無益の云分かな。伏惑
Z14_0271B12: だもならぬ。あら凡夫が。不生不滅の。合點ゆくこと
Z14_0271B13: あらんや。若し合點ゆかば。卽ち三觀成就と。云もの
Z14_0271B14: なり。隨分力を盡し。つよく思惟したりとも。今時に
Z14_0271B15: 在て。三觀成就することは。得有るまじ。因て天如和
Z14_0271B16: 尙云。其理念者。與圓觀同。此攝上々根也と。又云。
Z14_0271B17: 圓觀之修。惟心之念。似乎上器之行門と。智覺禪師

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