浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0271A01: | 生の安心になり極るは。南岳天台。なを其人に非ず。 |
Z14_0271A02: | 況やその餘をや。何ぞ其人ありとせん。故に或は百無 |
Z14_0271A03: | 一人とも。或は須就上根とも。釋したり。如レ此見諦の |
Z14_0271A04: | 行事を。襖道心へ。勸めらるゝこと。喩へば。一の人の |
Z14_0271A05: | 振舞を。土民百姓などに。敎るが如し。いと口惜きこ |
Z14_0271A06: | とに候。 |
Z14_0271A07: | 若し人ありて○大安樂なり。生死ありながら。生死 |
Z14_0271A08: | なきは。これ不生不滅なり。不生不滅は。これ不起法 |
Z14_0271A09: | 忍なり。されば生死に於て。大自在を得たるは。これ |
Z14_0271A10: | 全く地上の作略ならずや。初住に入れば。一住一切住 |
Z14_0271A11: | にて。一切究竟し。一切自在なればなり。然るに。三根 |
Z14_0271A12: | の風別もなく。六卽の料簡なしに。妄りに一文不知 |
Z14_0271A13: | の。尼入道を勸め。寂滅無生を證りて。生死に於て。大 |
Z14_0271A14: | 自在を得よとは。いかなる意に侍るや。永明の壽禪 |
Z14_0271A15: | 師。曾て左樣の誑惑を。破して云。諸仁者。當レ觀二自己 |
Z14_0271A16: | 行解一。見性悟道。受二如來記一。紹二祖師位一。能如二馬鳴龍樹一。 |
Z14_0271A17: | 否。臨命終時。生死去住。定得二自在一。否。三塗惡道。異 |
Z14_0271B01: | 類中行。出沒自由。定無二苦惱一否。若其未也。莫下以二一時 |
Z14_0271B02: | 貢高一。却致中永劫沈淪上。自失二善利一。將二復尤一レ誰。嗚呼哀。 |
Z14_0271B03: | 哉。何嗟及矣と。願は談義主。此を以て屋壁に書し。肌 |
Z14_0271B04: | 膚に銘じて。時々に莊誦し。念々に提撕せられよ。 |
Z14_0271B05: | かやうの道理は○合點ゆくべし。いや〱。合點ゆ |
Z14_0271B06: | くまじ。他は姑く置く。堂公の。一生不合點なる。談義 |
Z14_0271B07: | 主の。勤め得玉はぬにて。よく知れん。 |
Z14_0271B08: | 然れども○ありかぬべし。不生不滅。常寂滅相の理 |
Z14_0271B09: | りを。深く信徹することは。六根淸淨や。十信の初心 |
Z14_0271B10: | なれば。大方ならず。一向にありかぬべし。 |
Z14_0271B11: | 今通二一箭路一○思はるべし。 無益の云分かな。伏惑 |
Z14_0271B12: | だもならぬ。あら凡夫が。不生不滅の。合點ゆくこと |
Z14_0271B13: | あらんや。若し合點ゆかば。卽ち三觀成就と。云もの |
Z14_0271B14: | なり。隨分力を盡し。つよく思惟したりとも。今時に |
Z14_0271B15: | 在て。三觀成就することは。得有るまじ。因て天如和 |
Z14_0271B16: | 尙云。其理念者。與二圓觀一同。此攝二上々根一也と。又云。 |
Z14_0271B17: | 圓觀之修。惟心之念。似二乎上器之行門一と。智覺禪師 |