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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0262A01: 若乃伎倆惟一。而欲衆疾普收。吾知其傷害多矣。況
Z14_0262A02: 彼所有。一伎倆者。尙猶未精也哉と。これを喩るに。
Z14_0262A03: 天台などは。兼療者の如く。四明は。專治の者の如し。
Z14_0262A04: 談義の如きに至ては。蓋し一伎倆の。普く收めむと欲
Z14_0262A05: する者に似たり。嗚呼。
Z14_0262A06: 此安心に○あることなり。 若し爾ば。上の安心決
Z14_0262A07: 定。此外にはなしと云るゝは。虛なりや。
Z14_0262A08: 然れば此意を知て○只一時なり。此意を知らねば。
Z14_0262A09: 論ずるに足らず。若し知るとなれば。容易に非ざるこ
Z14_0262A10: と。前に說くが如し。さて淨土或問云。問曰。圓觀之
Z14_0262A11: 修。惟心之念。似乎上器之行門。倘根器之不對。則功
Z14_0262A12: 行之難成。今吾自揣其根。惟在專持名號。如何。答曰。
Z14_0262A13: 善哉善哉。汝知量矣。觀汝之言。正合善導。專修無間
Z14_0262A14: 之說矣。專修者。謂衆生障重。境細心麁。識颺神飛。觀
Z14_0262A15: 成就。是以大聖悲憐。直勸專稱名號。正由稱名易
Z14_0262A16: 故相續卽生。若能念々相續。十卽十生。百卽百生。乃至
Z14_0262A17: 善導和上者。天竺傳中。稱爲彌陀化身也と。云云此は
Z14_0262B01: これ。或問の宗骨にして。天如の本懷なり。已に宗說
Z14_0262B02: 俱通の。大禪師すら。尙かくの如し。今時の悠々。寧ろ
Z14_0262B03: 賢を見て齊しきことを。冀はざらんや。 さてこの
Z14_0262B04: 談。大方は。よさゝうなれども。下の天台の御釋を。心
Z14_0262B05: 得損じられしより見れば。しかとは受とられず。
Z14_0262B06: 因て天台○生ずる時と釋し玉へり。天台の御釋は。
Z14_0262B07: もと曇鸞菩薩の。略論安樂淨土義に出たり。されば天
Z14_0262B08: 台。道綽等の。安樂のことをの玉ふには。皆この義に
Z14_0262B09: 依り玉へり。然るに中華には。安樂義は逸し。十疑論
Z14_0262B10: は殘りにければ。趙宋以來の諸師。みな此文を見て。
Z14_0262B11: 天台の義かと思へり。況や談義をや。いま根本の。安
Z14_0262B12: 樂義を引て。其意を述ん。彼云。譬如臈印印泥。印壞
Z14_0262B13: 文成。此命斷時。卽是生安樂時と。命斷時とは。則ち
Z14_0262B14: 往生論註の。在決定の心なり。この心は。無間心。無後
Z14_0262B15: 心なり。無後心とは。餘念なきを云。故に其心決定せ
Z14_0262B16: り。されば十疑の。在定之心とは。卽ち論註の在決定
Z14_0262B17: の心なり。動念とは。卽ち安樂義の。命斷の時にて。十

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