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Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0261A01: 專勸婬酒食肉。適守律儀者。名雜行人。仗彌陀本願
Z14_0261A02: 者。勿上レ造惡と。云云是なり。
Z14_0261A03: 卽心念佛の申し樣は段々あることなり。前には。卽
Z14_0261A04: 心念佛と云は。淨土も彌陀も。我心を不離と照して。
Z14_0261A05: 念佛申すことなり。此の外にはなしと云れ。此には
Z14_0261A06: 又。段々あると云る。さて〱前後相違して。迷惑い
Z14_0261A07: たし候。
Z14_0261A08: 藕益大師は○にてもなきなり。なる程此處は。台家の
Z14_0261A09: 正行なれば。大事なれども。地體。一心三觀と云こと。
Z14_0261A10: 甚だ易事に非ず。たとひよく〱。心がけたりとも。
Z14_0261A11: なるまじき人多からん。況や功德成就のことなどは。
Z14_0261A12: 一向に思ひ絕へたり。それ故。台家の古德達も。專ら
Z14_0261A13: 稱名を以て。自行化他。し玉ひぬらん。
Z14_0261A14: かやうに思ふべし其思ひやうは。この云ひ分。例の
Z14_0261A15: べた付。
Z14_0261A16: 我心が法界なり○思ふべし。 能念所念。卽空法界。
Z14_0261A17: 三千具足。三諦圓融。などのありさまは。前に申す通
Z14_0261B01: り。三大五小部など。とくと體達せし。上にてなけれ
Z14_0261B02: ば。よく思はれぬなり。台家の宿學。なを迷はるべし。
Z14_0261B03: 況や無智の世俗をや。何とて容易に思はれん。若し容
Z14_0261B04: 易に思はれば。など慧心等は。それを閣き玉へるや。
Z14_0261B05: 三諦の理の○明らかになるべし。彌陀は。遍く融じ
Z14_0261B06: 玉ふ故。衆生の心內なることを。悟り玉へども。衆生
Z14_0261B07: は。自ら局する故。彌陀の心內なるに。迷ふを以て。妙
Z14_0261B08: 觀は。たゞ上根上智に就て。論ずることなり。それに。
Z14_0261B09: 愚夫愚婦を勸めて。とかく〱と。强らるれど。何と
Z14_0261B10: て。左樣の高上なる。不相應の義が。思はるべき。
Z14_0261B11: 此分は學問せぬ人も○なきことなり。 上の分にて
Z14_0261B12: すら。なを覺へ難く。心得難し。況や前々申す如く。學
Z14_0261B13: 問せぬ人の。及び難き觀行なれば。元より不可不知の
Z14_0261B14: 誡めあるに。猶かく非器の者に。與へらる。藕益云。善
Z14_0261B15: 知識者。其猶良醫乎。世有良醫。能兼療諸病。亦
Z14_0261B16: 良醫。能專治一病。彼兼療者。則應病而與藥。
Z14_0261B17: 彼專治者。則非其病醫。故皆能壽夭。而生死也。

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