浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0260A01: | ば。則ち凡慮鄙惰を以て。阿彌陀佛。不思議智の。境界 |
Z14_0260A02: | を疑ひて。我法第一の。慢習を生ずること。ゆめ〱 |
Z14_0260A03: | 有べからず。問。今談には。法華經を引て。父の義を |
Z14_0260A04: | 立。なを又所謂。法門の父母なりの。意も有るらん。私 |
Z14_0260A05: | には非るべし。答。故に今。大經を擧て。法華經を答 |
Z14_0260A06: | へ。光明等の義釋を以て。法門の父母に對し侍べり。 |
Z14_0260A07: | 何ぞ偏執すべけんや。さて又大經に。如二梵天王一。於二 |
Z14_0260A08: | 諸善法一。最上首故と。說せ玉ふは。淨土の法門は。一切 |
Z14_0260A09: | の經法に於て。最尊最上の由なり。何ぞこれを見られ |
Z14_0260A10: | ざりしや。 |
Z14_0260A11: | 卽心念佛と云は○此外にはなきなり。此段も。また |
Z14_0260A12: | 例のべた付と。云云 |
Z14_0260A13: | 卽心念佛の申し樣の段 |
Z14_0260A14: | 卽心念佛の申し樣の事。 此段には。觀法のことを。 |
Z14_0260A15: | すきと口唱にせられたれば。名は約心觀佛にて。體は |
Z14_0260A16: | 稱名念佛なり。されば理觀の談義なれば。卽心觀佛 |
Z14_0260A17: | の。觀じ樣の事とこそ。題せらるべき筈なるに。申し |
Z14_0260B01: | 樣とは。何ごとぞや。理觀の約心を。申すと云るべき |
Z14_0260B02: | や。一心三觀を。申すと云るべきや。縱使ひ無理に。混 |
Z14_0260B03: | 亂せらるとも。昔しより。十六境を觀ずとは。承はれ |
Z14_0260B04: | ども。十六境を申すとは。終に承はらぬことなり。さ |
Z14_0260B05: | しも四明の。御發明なされし。大切なる約心觀佛を。 |
Z14_0260B06: | たゞ口唱の念佛と。し玉ひては。先づは非法にもあ |
Z14_0260B07: | り。又本意なきことに候はずや。 |
Z14_0260B08: | あらそひかつ○人の心なり。この一端。談義に於て |
Z14_0260B09: | は。ちと腰が。すはりかね申さん。 |
Z14_0260B10: | 此心を推し立て○腰のすゑやうなり。 卽心觀佛の |
Z14_0260B11: | 腰のみが。左樣にすはるにては。有まじ。良遍僧都云。 |
Z14_0260B12: | 凡佛法習。諸惡莫作。以爲二大體一となれば。その釋氏た |
Z14_0260B13: | る者。誰か殺盜婬妄を。誡めざらん。あなこと〲し。 |
Z14_0260B14: | 念佛さへ申せば○なきことなり。此は。極めて邪見 |
Z14_0260B15: | なれば。觀念の上になき條。勿論なり。淨土宗などに |
Z14_0260B16: | は。とりわけこれを。禁じ申すことに候。故に吉水大 |
Z14_0260B17: | 師。七誡の第三云。應レ停下止說中於二念佛門一。爲レ無二戒行一。 |