浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0254A01: | 小乘の部計と見て。必ず頓敎一乘なる。光明吉水の御 |
Z14_0254A02: | 勸めに。押あてがはれぬが。如法にて侍らん。 さて |
Z14_0254A03: | 佛の大悲人と。懸記なされし。兩大師の念佛を。第四 |
Z14_0254A04: | 二分の加水と。輕謗せらるゝこと。實は淨土門に於 |
Z14_0254A05: | て。信向なき故なるべし。淨土論云。若有二衆生一。不レ信二 |
Z14_0254A06: | 佛語。諸菩薩語。善知識語一。猥引二經論一。殆二亂佛法一。誑二 |
Z14_0254A07: | 惑衆生一。廢二念佛行一。退二失善根一。墮二落三塗一。不レ得二往生一 |
Z14_0254A08: | と。談義主。よく〱此の文を讀で。深く思量せられ |
Z14_0254A09: | よかし。 |
Z14_0254A10: | 去れども出離生死○勝れたり。 此れまた淨業を修 |
Z14_0254A11: | するを見て。瞋慧やまれず。三藏の菩薩や。小乘の見 |
Z14_0254A12: | 解。不了義の說などに。せられたき心ゆへ。かく音な |
Z14_0254A13: | しからぬことを云る。縱令ひ稱名を。加水の乳とせら |
Z14_0254A14: | れても。𣵀槃には。乳之爲レ味。諸味中最と說き。章安 |
Z14_0254A15: | は。猶これ大乘なれば。諸の苦味に於て。すぐるゝこ |
Z14_0254A16: | と。千倍なりと釋し玉ふ。然れば稱名は。深旨なけれ |
Z14_0254A17: | ども。小乘よりは勝るゝと云はれば。これ猶恕すへ |
Z14_0254B01: | し。今その小乘までを去て。たゞ外道と。相待せらる |
Z14_0254B02: | ること。經に反し理に乖く。所謂る天狗ごゝろの所爲 |
Z14_0254B03: | ならん。 |
Z14_0254B04: | 吾宗の卽心念佛は○卽心念佛なり。さしも慈雲。靈 |
Z14_0254B05: | 芝。永明。石芝。慧心等の。高僧達は。彌陀の化身なり |
Z14_0254B06: | とて。尊崇し玉ふ。光明大師の。御說をば信ぜずして。 |
Z14_0254B07: | 談義に。能くかなひたと云はるゝ。自是非他の手ぼめ |
Z14_0254B08: | をば。誰か信用仕らんや。 さて。勤むべき等の十一 |
Z14_0254B09: | 字は。例のべた付。 |
Z14_0254B10: | 卽心念佛の四字の義理の段 |
Z14_0254B11: | 卽と云は○離れぬことなり。 この訓。恐くは非な |
Z14_0254B12: | り。つくと云は。合の義なり。卽位にて知るべし。君王 |
Z14_0254B13: | の寳位につくは。これ君と位と。二物相合するを云。 |
Z14_0254B14: | いま正訓を說ば。卽心の卽は。そのまゝと訓ず。則ち |
Z14_0254B15: | 是の義なり。當體全是にて知るべし。然れば卽心と |
Z14_0254B16: | は。心をそのまゝにしてと讀むべし。又そのまゝなる |
Z14_0254B17: | 心にてと云ことなり。心についてとは。讀むべから |