ウィンドウを閉じる

Z1440 即心念仏摘欺説 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0248A01: との玉へり。なれば因は定善に非ざれども。二大士の
Z14_0248A02: 實相を說き玉ふに。何の怪むことかこれ有ん。各々偏
Z14_0248A03: 黨を離れて。平心に經文を。拜見すべきなり。然るに
Z14_0248A04: 二百題云。然不一類人。以散心重罪也。宿
Z14_0248A05: 世不觀者。可之也。觀經疏鈔。依經本宗。專論
Z14_0248A06: 妙觀也と。今談と相違せり。但し論義本と。談義本と
Z14_0248A07: にて。其安心が。かはり候や。承りたし。さて又旁觀
Z14_0248A08: には。一聲の念佛に。八十億劫の。生死の重罪を滅す
Z14_0248A09: と說き玉へば。事の念佛の大功德。何ぞ疑ふべきやと
Z14_0248A10: あり。これ亦大に相違す。何れか實語ならん。聽聞の
Z14_0248A11: 衆中。殊の外迷惑に及ぶべきなり。さて此れ程難
Z14_0248A12: 等の十二字は。例のべた付。
Z14_0248A13: 此れ卽ち卽心念佛○大功德あり。然らば旁觀に。事
Z14_0248A14: の念佛の大功德。何ぞ疑ふべきとあるは。妄語にて。
Z14_0248A15: 疑ふべく候や。
Z14_0248A16: 淨土の三部經○旨を明さず。大經には。觀心を明さ
Z14_0248A17: ゞる由。承たまはる。但し阿彌陀經を。左の玉ひては。
Z14_0248B01: 淨土宗は格別。台家には。不相應の至り。孤山と同見
Z14_0248B02: になりて。淨覺。足菴。石芝。雲棲。藕益などの。所破に
Z14_0248B03: 當られ候。且く藕益大師は。若執持名號。未見思
Z14_0248B04: 者。隨其或散或定。自於同居土中。分爲三輩九品
Z14_0248B05: 釋して。卽心觀佛をも。明すとの玉ふ御經を。何とて
Z14_0248B06: 唯だ散善に。屬せらるゝや。不審なり。
Z14_0248B07: 觀經ばかり○卽心念佛なり。 二百題には。若依
Z14_0248B08: 者。五逆十惡人。但依臨終十念。往生明。四明意。
Z14_0248B09: 但約宿世修觀上レ之。可知と云ひ。旁觀には。一聲
Z14_0248B10: の念佛に。重罪を滅す。末代の劣機。誰かこれを。勤め
Z14_0248B11: ざらんとあり。さて〱其言の。ほこたてにして。其
Z14_0248B12: 心の。つねなきことかな。
Z14_0248B13: 但し卽心念佛○あるべきことなれども。 閑かに山
Z14_0248B14: 林に住し。慧解も明了にて。卽心觀佛を。能く合點し
Z14_0248B15: 玉へる。慧心。顯眞すら。事理業因。其行維多。利智精
Z14_0248B16: 進之人。未難。如予頑魯之者。豈敢矣と示し。時過
Z14_0248B17: ぎたる。智慧禪定を修せんよりも。利益現在なる。光

ウィンドウを閉じる