浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0247A01: | 彌陀佛名一と釋し。華嚴の元曉大師は。兩尊出世之大 |
Z14_0247A02: | 意。四輩入道要門との玉ふ。然れば稱名は。釋迦。彌陀 |
Z14_0247A03: | 二尊の御本意なること。これより明白なることは。あ |
Z14_0247A04: | る間敷候。若し此等の御說を。用ひられずば。是非も |
Z14_0247A05: | なし。若し用ひられば。佛の本意は。有無に理觀ばか |
Z14_0247A06: | りと。かだましく申されては。稱名は。佛の本願に。あ |
Z14_0247A07: | らぬ樣にて。殊の外。邪見になるなり。又僧俗ともに。 |
Z14_0247A08: | 若しこの談を聞かば。其の心みなひがむべし。うちう |
Z14_0247A09: | ち勘辨せられ。か樣の勸めは。御無用にて然るべきな |
Z14_0247A10: | り。 |
Z14_0247A11: | 我心と佛と○なすべきものなり。あつひ。さむひの |
Z14_0247A12: | 念を以て。卽ち念佛の念に。なすべしとのこと。この |
Z14_0247A13: | 念佛の語に紛れあり。稱念佛には。なるらん。觀念佛 |
Z14_0247A14: | には。なりかぬべき歟。慧心僧都の。御傳記などにて。 |
Z14_0247A15: | 其意知れ申すべし。 |
Z14_0247A16: | 右の通り○大なる功德はなし。下輩の十念を。理觀 |
Z14_0247A17: | と見ることあれども。ふりすゝひで。本經の白文を。 |
Z14_0247B01: | 平らかに讀み奉れば。下品上生には。片も觀法のこと |
Z14_0247B02: | はなし。たゞ稱二佛名一故。諸罪消滅と。說せ玉ふこと。 |
Z14_0247B03: | 晴天をみる樣なり。これに準じて。下品下生を見る |
Z14_0247B04: | に。初に觀法を敎へたれども。一向及ばぬこと故。た |
Z14_0247B05: | ゞ專らに。稱名を勸め。稱名に由て。罪障きへたり。故 |
Z14_0247B06: | に經云。稱二佛名一故。除二生死罪一と。これ明かに。觀念を |
Z14_0247B07: | 簡で。稱名と說く。全く觀法のことはなし。淨影等も。 |
Z14_0247B08: | 皆この意なり。若しこれを。觀念とすれば。不能念念は觀念 |
Z14_0247B09: | なり者。應稱佛名の義理。ひしと成ぜず。故に二百題云。 |
Z14_0247B10: | 就二經文面一云レ之。散心往生。誠無レ所レ疑と。これよく聞 |
Z14_0247B11: | へたり。但し證を以て修を驗して。因行が觀念なり |
Z14_0247B12: | と。云ことあり。愚案ずるに。理觀稱名。ともにみな實 |
Z14_0247B13: | 相と云べし。治生產業。みな實相と違せず。況や萬德 |
Z14_0247B14: | の洪名をや。不可思議の名號をや。大論云。除二諸法實 |
Z14_0247B15: | 相一。餘皆魔事と。佛名豈に魔事ならんや。故に因には |
Z14_0247B16: | 稱名と云ひ。果には實相と云ふ。名異に體同じ。され |
Z14_0247B17: | ば曇鸞は。聞二實相法一生と說き。嘉祥は。聞二大乘妙法一 |