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Z1430 即心念仏弾妄録細評 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0230A01: 置れたらば。其趣きを。略してなりとも。出さるべき。
Z14_0230A02: 筈なるに。少しも得出されぬなり。若し妄語にあらず
Z14_0230A03: ば。相かはらず。犬の尾なるべし。二千酬に。段々辨じ
Z14_0230A04: たる其一處を。今書出させて。初學に示さん。毫末も
Z14_0230A05: 迷情が。雜らぬと。云るゝは。法華の疏記の明文に。ひ
Z14_0230A06: しと違背するなり。會通は。曾てせずして。筆記して
Z14_0230A07: 置たと。云るゝは。何を筆記せられたるや。 二千酬
Z14_0230A08: に云く。智法界にてはあれども。なを陰境の雜るこ
Z14_0230A09: と。あることなり。大乘止觀の。熏除斷の義や。當念爲
Z14_0230A10: 智。後念爲境の義などを。よく合點せられたらば。か
Z14_0230A11: やうのことは。云れまじ。其上法華疏九の二十七には。如
Z14_0230A12: 明與暗共合。而汝不見。謂明暗異とあるを。妙樂に。
Z14_0230A13: 初以明暗。喩不思議。與惑同體○因位之明。與無用
Z14_0230A14: 雜。體不別。故云共合。入分眞位。破一分暗。所破
Z14_0230A15: 之暗。體變爲明と。釋し玉へり。又第十三五十云。惑闇
Z14_0230A16: 心中。隨佛受學すと。妙樂に。界內無明。亦未曾破。故
Z14_0230A17: 惑暗。若初心圓修。縱未見思。所聞一句。納
Z14_0230B01: 識。永劫不失。以暗望明。暗尙非謬。眞悟寧虛。○
Z14_0230B02: 惑暗者。指六根已前。六根雖卽未一レ無明。似位不退。
Z14_0230B03: 且名不暗とあり。分明なり。因位の智法界は。なを陰
Z14_0230B04: 境と雜ぜること。雜ぜずと云るゝは。明々了々と。祖
Z14_0230B05: 文にそむけり。十義書。此兩處の文に。よく符へり。初
Z14_0230B06: 學よく讀合されよ。又十不二門に。祗由凶智親踈
Z14_0230B07: 使迷成厚薄とあるを。指要鈔に。釋し玉へる處を
Z14_0230B08: も。よく思ふべきことなり。 智法界なれども。因位
Z14_0230B09: の智は。無明と雜ずることを。知られぬなり。後念に。
Z14_0230B10: 無明が起ると云計りにてはなし。一燈の時。暗と共す
Z14_0230B11: ること。二燈を添へたる時。よく顯ると云こと。先師
Z14_0230B12: の示されし處。よく思ふべきことなり。前に辨ずる
Z14_0230B13: 通りなれば。天台。荆溪。四明。度師も。合點なき故か。
Z14_0230B14: 此處一家の學者○べきなり。珍しからぬこと。法
Z14_0230B15: 體迷にあるが故なり。迷にあらば。迷情と雜するに
Z14_0230B16: 非ずや。方譬日光不暗共 此れは。智法界ゆへ
Z14_0230B17: なり。一燈が。暗と共合すれば。二日。三日。千日竝び

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